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導入事例

株式会社JVCケンウッド

ユーザー増とニーズの広がりでパフォーマンス低下していたVDI基盤を最新のLenovoサーバーでリプレース。 ユーザーニーズに応え、ユーザー拡大に寄与。

導入について

IT機器の効率的運用から、働き方改革へ ニーズの変化とともに変わるVDIへの要求

2008年に日本ビクター株式会社、株式会社ケンウッドが経営統合し発足した株式会社JVCケンウッド。両社の持つカーエレクトロニクスとホームオーディオ、無線の技術を軸に、シナジー効果を発揮、現在ではカーナビやドライブレコーダーなどの「オートモーティブ分野」、業務用ビデオカメラやプロジェクター、エンターテインメント事業で構成される「メディアサービス分野」、業務用無線や医療用機器などの「パブリックサービス分野」という3つの事業分野に加え、これらの技術にAIやIoTなどのデジタル技術を融合した「DXビジネス」を4本目の柱として「顧客価値創造企業」への変革を遂げつつある。

同社では、PCなどのIT機器を効率的に運用する目的として、2014年に全社利用を想定したVDIを導入。当時としては国内最大級の同時アクセス2,000ユーザーに対応しうるVDI基盤を構築し、運用してきた。その後、2017年から取り組みを始めた働き方改革推進にともなうテレワークへの対応のため、グループ会社を含めた同時アクセスユーザー数の増加と、さらにはアプリケーションやOSのアップデートに要するCPUやメモリといったハードウェアリソースの増加から、VDIの動作パフォーマンスの低下がみられるようになり、VDI基盤の刷新を図ることとなった。

JVCケンウッドのIT部エキスパートである神藏守一氏は「2014年導入時には、仮想マシンに割り当てていたリソースはvCPU×1、メモリ2GB、Windows 7(32bit版)という構成で十分でした。しかしその後、パフォーマンスが不足してきたので、メモリを4GBに増強し、Windows7 も64bit版に増強しましたが、ライフサイクル末期ということと、特に3DCAD VIEWERを使う技術者にはソフトウェアレンダリングに割り当てるCPUリソースが無いためVDIを利用する人が少なかった事から、グラフィックボードを追加して技術者のVDI利用率の促進を図った」と語る。

システムの刷新にあたり、RFP(提案依頼書)をまとめ、兼松エレクトロニクス株式会社(以下、KEL)をはじめ、いくつかのSIerに提案を依頼。最終的にLenovoを含む3社のハードウェアを使ったシステムの提案があった。機器の選定にあたり神藏氏は言う。

「Lenovoともう1社のサーバーを使ったVDI基盤は、いわゆる3Tier構成の仮想化基盤でしたが、もう1社はHCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャー)を使った提案でした。時流的にはHCIの選択肢もあったと思いますが、障害発生時の縮退によるパフォーマンスの低下を起こさないような構成にすると、HCIでは予備のリソース用の機器をたくさん用意する必要があり、当時としてはコスト的に見合わないと判断しました。また、当社ではKELに運用を依頼しているため、すでに構築済みのサーバーや仮想化基盤に実装しても運用負荷はあまり考慮する必要がなかったのもHCIを選択しなかった理由です。最終的には、3Tier構成で、信頼性やこれまでの実績、そして価格を含めてトータル的にLenovoに軍配があがり、Lenovoを採用しました」。

加えて、「私は元々ビデオデッキの開発者だったのですが、Lenovoのサーバーを見て、排熱設計などが他社製品と比べてしっかりしているという点が非常に大きなポイントです。他社のサーバーは外見のデザイン的にカッコいいものもありますが、実際に内部の設計を見ると、空気の流れを考慮すればなぜここに通気口を設けていないのか、という設計上のツッコミ所が少なくありませんでした。

それに対してLenovoのサーバーは少し無骨な外見ではありますが、内部の設計が非常にしっかり考えてやられているというのが一目で確認できました。高密度なハードウェアを設計するプロとして、そういうところは信頼感が持て、共感できる部分でした」と神藏氏は語る。

高性能のLenovoサーバーと高いKELの
インテグレーション力で十分なパフォーマンスを発揮

新しいVDI基盤は、Lenovo ThinkSystem SN550×3、Lenovo ThinkSystem SR650×9で構成した仮想化基盤にVMware Horizonを稼働させ、約4,000ユーザーをサポートし、最大で3,000同時接続に対応している。

また、ユーザーの業務ニーズによってリソースの配分を分けてVMを構成しているが、基本的なVMの構成を3CPU+8GBメモリとし、特に負荷が大きな3DCAD VIEWERを使う技術者向けには、基本構成に加え、Lenovo ThinkSystem SR650に搭載したNVIDIAのGPUを使った仮想GPUでパフォーマンス改善を行っている。また、比較的業務負荷の低い一般のオフィスユーザーには3CPU+6GBメモリという構成で、リソースの有効活用を行っている。

IT部アシスタントマネージャーの堀哲也氏は「新しい基盤になって、実用的な動作環境を実現できました。これもLenovoのサーバーの高い性能と、KELさんの高い技術力によるシステム構築の結果だと考えています。

KELさんとは長くお付き合いさせてもらっていますが、いつもこちらの望むこと以上の結果を出してくれるので、本当に頼りにしています。特に昨今では、VDIのニーズが高まる中、人材がひっ迫している状況と聞いていますが、VDIの豊富な経験がありしっかりとシステムを組み上げて運用までお任せできるKELさんは、欠かすことのできない信頼できるパートナーです」と語る。

VDI基盤の更新から約半年後の2020年春、新型コロナウィルスの感染防止のため、同社でもテレワークが推奨となった。

「旧基盤において、技術部門におけるVDI利用の低い利用率は一つの課題となっていました。それが新基盤になり劇的にパフォーマンスが改善され、利用率が大幅に上がりました。その象徴的な出来事が、コロナ禍による強制的なテレワークでした。技術部門向けのGPUを使う高パフォーマンスVMは500ユーザー分用意していましたが、テレワーク期間にその稼働率は95%に迫ったため、技術部門でもCAD用途以外で使うユーザー向けに基本構成のVMも使えるようにして、負荷軽減を図ったほどです。一般ユーザーの利用率も上がり、働き方改革への対応として進めてきたVDI基盤の強化は相当な効果があったと考えています」(神藏氏)。

大きく変わることが予想されるIT基盤
今後もLenovoのサーバーに期待

HCIに対しても積極的に取り組まれており、今後も今回のVDI基盤のようにベストなソリューションを用意していただけると確信しています。

同社では今後数年内に基幹システムなどが稼動している仮想化基盤がリプレース時期を迎える。

最後に神藏氏は、「近頃では基幹システムもクラウドへ、という風潮もありますが、当社の規模となると億単位のコストがかかることになり、パブリッククラウドではコスト的にかえって負担が大きくなります。そう考えると、プライベートクラウドで仮想環境を用意して、自前で運用するというのが、現状でのベストプラクティスではないかと考えています。

当初の想定を超える規模になってきたため、3Tierによる運用も厳しくなってくるので、HCIの導入も視野に入ってきます。導入に関しては、その時その時できちんと比較検討したうえでの選定となりますが、Lenovoのサーバーは性能・品質とコストのバランスがとてもよく作られていて、HCIに対しても積極的に取り組まれているようですので、今後も今回のVDI基盤のようにベストなソリューションを用意していただけると確信しています」と期待を込めて語る。


Lenovoのサーバーは内部の設計が非常にしっかり考えられているというのが一目で確認でき、ハードウェア設計のプロとして信頼が持て、共感できる部分でした。

株式会社JVCケンウッド
IT部 エキスパート
神藏守一 氏

Lenovoサーバーの高い性能とKELさんの高い技術力で実用的な動作環境を実現できました。

株式会社JVCケンウッド
IT部 アシスタントマネージャー
堀哲也 氏

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