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導入事例

国際基督教大学高等学校

生徒の「学び方改革」と教師の「働き方改革」を同時に実現
ICT活用先進校による教育クラウドのタブレット最適解とは?

導入について

多数の帰国生と国内生が共に学ぶ国際色豊かな高校

国際基督教大学(以下、ICU)の併設校として1978年4月に創立された国際基督教大学高等学校(以下、ICU高校)。豊かな国際性を特徴とする同校では、「帰国生徒入試」を通して、創立以来120カ国以上の国や地域から6500名を超える帰国生を受け入れてきた実績があります。4月に入学する帰国生と、9月に編入学する帰国生が、国内生と共に学んでおり、全生徒の約7割が海外生活を経験しているというユニークな環境は、生徒たちの日常に数多くの異文化体験をもたらしており、ICU高校の目指す「新しい価値観と文化」の発見にもつながるのです。2014年には、文部科学省の「スーパーグローバルハイスクール」(SGH)にも指定されています。

生徒の自主性と教員たちの裁量を重んじる

ICU高校が重視する教育姿勢は、そうした多彩な文化的背景を持つ生徒たち一人ひとりを大切にする教育です。少人数やレベル別クラス展開による密度の高い教育に取り組み、生徒が主人公となる校風、すなわち生徒たちが自主的に生き生きと学び活動できる環境を育んできました。

密度の高い教育を実現すべく、ICU高校では教員態勢も充実させており、生徒対教員比は約7.5:1となっています。同時に、教員に与えられる裁量の範囲も広く、生徒を伸ばしていくための創意工夫を自発的に行っていくことが期待されています。

「裁量の広さと同時に、責任も強く感じています」と語るのは、数学科教諭で施設整備委員会 副委員長 兼 プロジェクトマネージャーを務める松坂文氏です。松坂氏は、学内のIT環境を含む施設関連の業務も担当する立場として、デジタル技術の活用を通じた教員たちの業務効率化を推進してきました。

「私たち教員としては、業務をどれだけ効率化して負担を減らしていくか、つまり生徒たちに向き合う時間をいかにして捻出するかが常に大きな課題です。時間の無駄を省きたい、特に若い先生たちには効率的な環境で仕事をしてもらいたい、そう考えてきました」(松坂氏)。

こうした考え方に基づき、3年ほど前にはクラウド学習管理システム「Google Classroom」を導入し、教員たちのPC、および生徒たちのスマートフォンやタブレットなどの端末を連携させるなど、ICU高校では数々のデジタル化の取り組みが進められてきました。授業でのデジタル活用や教員生徒間コミュニケーションのデジタル化はもちろん、教員間の意思疎通にもメーリングリストを通じたディスカッションが主体となってきて、会議時間の短縮などを実現してきたといいます。

「手書きで考える/教える」スタイルに「YOGA BOOK」がフィット

こうした業務改善の一環として、松坂氏自身もデジタルメモパッドなどさまざまなデバイスを試してきました。しかし、業務にフィットする端末には、なかなか出会えなかったようです。

「数式を頻繁に扱うことから、私を含む数学教師は、手書きで物事を考える人が多く、授業の準備や授業そのものも手書きが主流です。そうした使い方に合う端末が欲しいと考えていましたが、1年ほど前に導入したクラムシェル端末は手書き入力に対応しているものの使い勝手がいまひとつ。また、タブレットについても私は懐疑派でした」(松坂氏)。

そんな中、松坂氏の目に留まったのが、ICU高校のIT導入をサポートしているパートナー企業が紹介した端末、レノボの「YOGA BOOK」でした。松坂氏は当時を次のように振り返ります。

「YOGA BOOKを見た瞬間、これは画期的な端末だと感じましたね。しかも、Windows版だけではなく、OS管理に手が掛からず、電源のオンオフも素早く行えるAndroid版が用意されていることも評価のポイントでした。この画期的な端末を若い世代の先生たちに使ってもらえば、きっと我々では思いつかないような活用の仕方を発見してくれるのではないかと期待しました」

YOGA BOOKに出会ったのは期の途中であったため、その時点で使える予算は決して多くありません。しかしその中で費用を捻出し、松坂氏はAndroid版YOGA BOOKを15台導入、主に数学科の若い世代の教員に配ることとなりました。

YOGA BOOKのおかげでデジタルに移行した教員も

YOGA BOOKを受け取った教員たちの多くは、日常的に携帯して活用しているといいます。松坂氏自身もYOGA BOOKを活用しており、こんな使い方を紹介してくれました。

「生徒たちに課題を出した後、答案をスマートフォンなどで撮影してもらいGoogle Classroomにアップロードして提出してもらいます。その写真に対しYOGA BOOK上にて手書きで添削し、その場で返すといったことが可能になりました。こうした使い方にベストフィットのデバイスです。しかも資料さえ保存しておけば、これ1台でどこでも授業の準備を考えることができます。実際に使ってみたら、無駄を省いて効率化したいと考えていた仕事の大半に、YOGA BOOKがフィットしたのです」(松坂氏)。

数式や図形などを扱うため、授業の準備において手書きの作業が多かった数学科の教員たちは、YOGA BOOKの「Haloキーボード」を「ペン入力モード」に切り替え、「Real Pen」を使った手書き入力機能を活用する例が多く見られます。これまで、紙のノートで授業の準備をしていたのが、YOGA BOOKを使ってデジタルに移行した教員もいるそうです。その一人、数学科の澤宏司氏は、こう語っています。

「YOGA BOOKは、紙にインクで書いた内容をそのままデジタルにできる点が非常にすばらしいですね。ちなみにYOGA BOOKには、付属用紙でなく普通のノートを乗せて書き込んでいます。以前は、授業の準備も授業そのものにも、紙のノートだけを使っていました。数学は手で書くことで思考を自分の脳に入力していく必要があるのですが、そのスタイルを維持したまま書いた内容をデジタル化できるようになりました。授業準備で書いた内容は、すぐにクラウドへアップし、生徒たちの予習用としても、板書代わりとしても使っています」

優れた携帯性や機能性を生かし授業以外でも活躍

同じくYOGA BOOKにより紙の授業ノートからデジタルへ移行した教員の一人、数学科の吉田一樹氏 は、授業以外の場でもYOGA BOOKを活用しているといいます。

「YOGA BOOKはノートPCより軽く、タッチやペンでも操作できて利便性も高いので、いつも持ち歩くようになり、授業のほか保護者会などでも活用しています。授業では、プロジェクターからグラフを投影して生徒たちに見せるなどしていますが、このときもピンチ操作で拡大縮小などが簡単にできて便利です。Google ClassroomとYOGA BOOKでの添削についていえば、生徒たちがすぐに回答が知ることができ、頭に入りやすくなったと思います。受験の時期になると3年生はあまり登校しない時期になってきますが、デジタルならメールで直接やり取りして迅速に対応できます」(吉田氏)。

一方、数学科の吉里恵理子氏 は、YOGA BOOKのHaloキーボードの意外な良さも指摘しています。

「YOGA BOOKではペン入力だけでなくキーボードも使っていますが、Haloキーボードは普通のキーボードと違いチョークの粉がついた指でタイピングしても汚れが入らないのがいいですね。会議の際には、180°開いた状態(クリエイトモード)で皆に画面が見えるようにして使い、その場で決定事項をメールするなどもしています。どんな会議でも、これ1台でできますね。その一方、Real Penで手書きすれば紙のバックアップと同時に編集しやすいデジタルデータを作成できますし、デジタイズした数式の編集も簡単です。また、起動が速いので、とりあえずメモしたい事柄があったときに使っており、電話中のメモなどにも役立ちます」(吉里氏)

若い教員たちをインフルエンサーにしてさらなる浸透を目指したい

YOGA BOOKを受け取った他の多くの教員たちも、各種アプリも駆使して、授業をはじめさまざまな場面に役立てています。澤氏のように紙のノートや配付資料からデジタルに移行した教員も多く、会議など教員間コミュニケーションのデジタル化も相まって、ペーパーレス化の点からも相当の効果を発揮しているといいます。

さらに、松坂氏によるとYOGA BOOKを使う教員の半数ほどは「インフルエンサー級に」使いこなしているそうです。

「ある先生は修学旅行前に、生徒たちを集めて説明を行う際、YOGA BOOKをプロンプターのように使っていました。しかも単に原稿を表示するだけでなく、その場で生徒たちからの質問をオンラインで受け付けて表示するなど、かなり高度な使い方です。同じく修学旅行前の行事では、沖縄在住の講師の方とのビデオ通話にも使われていました」(松坂氏)。

そして今後、こうした成果を見極めつつ、また教員たちの要望なども考慮に入れながら、YOGA BOOKのさらなる導入も考えているといいます。

「本校のIT整備のスタンスとして、良いものであればブランドにこだわらず使うという考えがあります。何より生徒たちにも直接還元されるところに投資していきたいですね。そのためにも、他の先生方にも使えるかどうかも見極めながら、積極的に検討していきたいと考えています」(松坂氏)。

教育のIT化への高い意識と、各教員の主体的で意欲的なデバイス活用の相乗効果で、ICU高校は今後もますます優れた教育へのICT活用を加速させていくでしょう。

生徒がクラウドへ提出した答案に手書きで添削して素早く返す、こうした使い方ができるベストフィットのデバイスです。

国際基督教大学高等学校  数学科 教諭
施設整備委員会 副委員長 兼 プロジェクトマネージャー
松坂 文 氏

YOGA BOOKは、紙にインクで書いた内容をそのままデジタルにできる点が、非常にすばらしいですね。

国際基督教大学高等学校  数学科 講師
澤 宏司 氏

Haloキーボードは普通のキーボードと違いチョークの粉がついた指でタイピングしても汚れが入らないのがいいですね。

国際基督教大学高等学校  数学科 教諭
吉里 恵理子 氏

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