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導入事例

倉敷市立水島小学校

子どもたちが愛着をもって使う“マイコンピューター”、Lenovo 500e Chromebook

導入について

子どもたちの興味・関心が高まるICT活用の良さを実感し、1人1台環境に挑戦

倉敷市立水島小学校は、日本でも有数の工業地帯である水島臨海工業地帯に隣接した地域にあり、94名の児童が学んでいます。“あかるく、やさしく、たくましく”を教育目標に掲げ、豊かな心と生きる喜びをもった、自主的・創造的な児童の育成に努めています。


ICT教育に積極に取り組む、倉敷市立水島小学校 赤松 佑恭教諭

同校の赤松佑恭教諭はICT活用について、「もともと積極的に取り組んできたわけではありませんでした。年に数時間、各学年で時間を取り、できることをやっていた程度です」と述べています。情報活用能力の育成やプログラミング教育が求められるようになり、“何かやらなければいけない”という思いを持っていたものの、行動に移せなかった時期があったというのです。

そんな中、赤松教諭は、“自分が一度やってみよう”と一念発起し、3年前にICTを活用した授業に挑戦。倉敷市の全校に配備されていた40台のタブレットを活用し、体育の授業を実施しました。「教科の中で何ができるかやってみようと思い、走り幅跳びで子どもたちの活動をカメラに撮影したのです。すると、子どもたちの興味・関心が非常に高まり、ICT機器の良さを私自身も感じることができました。子どもたちが自分の活動をメタ認知できるところがメリットだと思いました」(赤松教諭)。


1人1台の学びに、Lenovo 500e Chromebook

その後、赤松教諭はICT活用に積極的に取り組んでいきます。2019年度には1人1台の教育効果を検証する実証研究「RCP実証事業」に参加され、Lenovo 500e Chromebookと教育プラットフォーム「まなびポケット」を使って、受け持ちの4年生16名のクラスで1人1台環境の学びに挑戦。赤松教諭は実証事業について、「3年前の共用タブレットを使っただけでも、子どもたちの興味・関心を高める効果がありました。

今回の実証事業は、1人1台で自分用の“マイコンピューター”として使用できるので、もっと授業を楽しくできると思いました」と語ってくれました。


ICTを使って実感する、今の子どもたちの感覚に合った学び

赤松教諭は実証事業でLenovo 500e Chromebookを活用するにあたり、コンピューターを使う授業が特別にならないよう注意したといいます。「朝、学校に来たらChromebookを取り出して、1日中、子どもたちの手の中にあるような環境で使いました。私の方から“このように使いなさい”と使い方の指示をしたこともありません」と赤松教諭。子どもたちが鉛筆やノートと同じように文房具として、当たり前に使える環境が重要であると考えたのです。

とはいえ、ICTを授業で活用することについては、機器の不具合やキーボード入力、教師が思いも寄らないようなトラブルが起きてしまうのではないかと不安もあったといいます。しかし実際に使い始めてみると、不安どころか、赤松教諭はICTの良さを再認識したようです。

たとえば、授業支援システム「schoolTakt」を活用した朝ノートの活動。これは毎朝15分、“昨日の出来事を伝え合おう”、“友達の良いところをみつけよう”など、教師が与えたテーマについて、子どもたちが自由に書き込み、コメント機能を通して交流し合う活動ですが、自分の気持ちを表現できる子や、自分も何かを伝えたいと思う子どもが増えたというのです。

授業支援システム「schoolTakt」を活用した朝ノートの活動の様子

「子どもたちの中には、教師が話しかけても、なかなか返事をしてくれないときがあるのですが、朝ノートの活動では、そうした子も自分の気持ちを出してくれることがあります。その書き込みを他の子どもたちが見て、“あの子はあんなことを考えていたんだ”と気づく機会になり、子どもたちの人間関係に正のスパイラルが生まれていると感じます。また私自身も、このようなICT活用を通して、今の子どもたちの感覚に合った学びをつくることができるという実感を持つことができました」と赤松教諭は話してくれました。ICTのメリットでもある、リアルタイムの双方向性コミュニケーションを学級運営に活かしています。

ICT活用を通して、子どもたちのできることは広がる!

赤松教諭は、さまざまな学習でLenovo 500e Chromebookを活用しています。なかでも多いのは、インターネット上の情報にアクセスする調べ学習。コロナ禍の休校中には、“学習に役立つ動画をYouTubeで検索しよう”といったテーマで調べ学習を行い、クラス内で情報共有したといいます。また理科の授業ではLenovo 500e Chromebookのカメラが役に立っています。今まで観察をするときは、目で見たものを絵に描いて、色を塗って文章を書くという具合に1時間ほどかかっていましたが、カメラが使えるようになってから写真入りのレポートを作成するようになり、その時間を大幅に短縮できました。

ほかにも、赤松教諭はプログラミングの授業でChromebookを活用しています。NHKが提供する学校向けコンテンツ「NHK for School」に収録されたプログラミング教育番組『Why!?プログラミング』を利用し、ビジュアルプログラミングツール「Scratch2.0」を用いた課題に挑戦しました。アニメーションやゲームづくり、正多角形の作図や楽器づくりなど、子どもたちはさまざまなプログラミングに取り組み、ものづくりの楽しさを体験。「年度末の学校行事で、各クラスがお店を出すお祭りがあるのですが、私のクラスは、射的ゲームやおみくじなど、プログラミングで作ったゲームを並べたゲームセンターを出しました。学んだことを活かして、子どもたちは自分のできることをどんどん広げていけると感じた出来事でした」と赤松教諭は語っています。

赤松教諭がよく利用しているschoolTaktは、教師の働き方改革にもつながっています。schoolTaktにはさまざまな教科の単元で活用できるテンプレートが用意されているのですが、これを使用することで、今までワークシートの準備に1教科30分ほどかかっていた時間を大幅に短縮。授業も効率化され、新しく生まれた時間で、できていない子を手助けする教え合いの時間が作れるようになったといいます。

ローマ字入力が苦手な子どもたちは、タブレットで手書き入力ができる!

このように多くの学習場面でLenovo 500e Chromebookをご利用いただく赤松教諭ですが、デバイスのメリットについてもお伺いしました。

「私の場合はLenovo 500e Chromebookを文房具として使うことをめざし、教室だけでなく、炎天下のグラウンドや体育館、プール、花壇での観察など、さまざまな場所で使いました。かなり酷使して使ったと思いますが、頑丈で壊れず、堅牢性に優れていると思いました。移動するときも持ち運びしやすい軽さで良かったです」(赤松教諭)。

使い始めた当初は、学校のタブレットに使い慣れた子どもたちが、Chromebookを使えるかどうか、キーボード入力に心配があったという赤松教諭ですが、日常的に活用する中で、子どもたちのタイピングスキルは向上したようです。「ローマ字入力が苦手な子どもたちもいるのですが、Lenovo 500e Chromebookはタブレットとして手書きできるのも便利でした」と赤松教諭は述べています。子どもたちの発達段階に合わせて使える点がメリットだというのです。

コロナ禍の休校中は、Lenovo 500e Chromebookを子どもたちが自宅に持ち帰り、デジタル動画教材「eboard」を利用した学習にも取り組みました。オンラインを活用した学習は保護者からのニーズも高く、学校が再開した後も、赤松教諭は持ち帰りを継続しています。その際に、よく課題になるのがACアダプターです。

水島小学校では特別教室にLenovo 500e ChromebookのACアダプターを並べて、端末を充電・保管できるスペースを設けていますが、持ち帰り学習となると、ACアダプターをその都度取り外しする必要があります。毎日のことになると、この作業も大変であるため、赤松教諭によると「自宅にUSB Type-CのACアダプターがある子は、それで充電してもよいという対応もしました」(※)といいます。第2波、第3波に備えて、オンライン学習の機器整備が求められるなか、汎用性のあるUSB Type-Cで充電できるLenovo 500e Chromebookなら緊急時でも電池切れで学びを止めてしまう心配はなさそうです。
(※メーカーとして推奨するものではありません)

子どもたちはICTを使う授業が楽しみ。不登校の子どもが自宅から授業に参加するケースも

赤松教諭はLenovo 500e ChromebookによるICT活用を振り返り、子どもたちにとって「ICTを使用して授業する」というだけで、授業に対する興味・関心は飛躍的に向上すると手応えを述べています。「離席やじっと授業に取り組めない子どもたちも、Chromebookを触るときはきちんと座ってやらないと操作が不便なため、静かに座って取り組む姿が見られました。高い学習効果を感じています」(赤松教諭)。

「子供たちの文房具として有効だった」と赤松教諭

また、今までのICT環境と異なり、1人1台で“マイコンピューター”として使えたことも大きいようです。赤松教諭は「子どもたちが愛着を持って使い、身近な存在に感じられたことが学習に対する意欲にもつながりました。自分なりに工夫して使ったり、自分も何かを表現しようと意欲的に取り組んだり、子どもたちの文房具として有効だったと思います」と語っています。1人1台、いつでも使える環境だからこそ、ICTのメリットも引き出しやすい学びにつながったといえるでしょう。

学習に対する意欲が低い児童や指導が困難な児童など、特別な支援を必要とする子どもたちに対しもICTは効果的だったと赤松教諭は述べています。Chromebookを使うようになってから、不登校の子どもが自宅からまなびポケットを通して授業に参加するケースも生まれました。学校運営や授業は、支援を要する子どもたちへの対応が多くを占めるときがありますが、ICTを上手く取り入れていくことで、これらの課題に対応できるといいます。

今後の取り組みについて赤松教諭は、「教科・生活場面を問わず、とにかく使っていきたい」と述べています。同教諭は現在、ノートと教科書を使った宿題を減らし、子どもたちがインターネットを活用して調べたり、ノートにまとめるような課題に挑戦しているそうです。「Society 5.0時代を想定するのであれば、インターネットを使うことが当たり前の学びをしていかければいけないと考えています。そのうえで学校は何ができるのかを考えていきたい」と赤松教諭は想いを語ってくれました。


コロナ禍の今、学校現場は世の中のニーズや変化に対応できるICT活用が求められています。Society 5.0時代を生きる子どもたちのために、教育でICTが果たす役割はより一層大きくなっていくでしょう。

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