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導入事例

株式会社プリズム・メディカル

あらゆる医療機関にとって不可欠な重要システムを支えるLenovoのサーバー基盤

導入について

医療機関向けシステム向けのサーバー調達に課題が

北海道札幌市に本社を構える株式会社プリズム・メディカル(以下、プリズム・メディカル)は、医療機関で利用される各種医療システムの開発・販売を行うソフトウェア企業。主に道内の医療機関を中心に「検診システム」「PACS(医療用画像管理システム)システム」などを提供しており、さらに近年では関東・首都圏の医療機関へのシステム提供にも積極的に取り組んでいる。

特に同社が開発・販売するPACS製品「Prism PACS」は、高いコストパフォーマンスや国産製品ならではの柔軟なカスタマイズ性が多くの医療機関から高く評価されており、現在ユーザー数を急速に伸ばしつつある。同社には、もともと医科大学で要職を務めていた人材や、臨床検査技師の資格を持つエンジニアなど、医療の現場を深く知る社員が多く所属しており、そうした人々の声を反映して開発されたPrism PACSは医療の現場における使い勝手の良さに定評がある。

なお「PACS」とは、医療機関で利用されるレントゲン機器やMRI機器などで撮影された画像データを管理・配信するためのシステム。現在ほとんどのレントゲン機器やMRI機器は、かつてのようなフィルムではなくデジタルの画像データとして画像を出力するため、今では大半の医療機関が何らかの形でPACSシステムを導入している。現在、大手ベンダーが提供するPACS製品は海外製のものが多いが、Prism PACSはプリズム・メディカルが一から開発した純国産製品であり、国内ユーザーの要望に直接応えられる柔軟な開発体制や、充実したサポート体制が多くのユーザーから高い評価を受けてきた。

プリズム・メディカルではこれまで、自社で開発したPACSソフトウェア製品をさまざまなメーカーのサーバー製品にインストール・セットアップして医療機関に提供してきた。医療システムは一般にオーバースペックなハードウェア製品を採用する傾向があり、その購入コストや維持・保守コストが医療機関の経営に少なからぬ負担を掛けていた。しかしプリズム・メディカルでは、医療機関の規模やニーズに即した適正なスペックのサーバー製品を採用することで価格を抑え、コストパフォーマンスの高いシステムを提供してきた。

一方、同社 代表取締役社長 工藤克美氏によれば、サーバー製品の選定や調達に当たっては若干の課題も抱えていたという。

「弊社はソフトウェア企業ですから、必ずしも最新のハードウェア製品のスペックに明るいわけではありません。そのため場合によっては、若干オーバースペックのサーバー製品を調達してしまったり、逆にスペックが足りない製品を選定してしまうこともありました。またサーバーのセットアップやラッキングといった作業も、弊社の技術者がソフトウェア開発作業の合間に行っており、本来の開発業務になかなか集中できませんでした」。

加えて、案件ごとに複数メーカーの中から都度サーバー製品を選定・調達していたため、故障やトラブルのたびに「このお客様にはどのメーカーのサーバーを納めていたか」「どのメーカーの窓口に問い合わせればいいのか」といった点を個々に確認する必要があり、手間を要するだけでなく、対応が後手に回ってしまう恐れもあった。そのため、サーバーの選定プロセスを改善する必要性を以前から感じていたという。

PACSシステムの稼働サーバーをLenovo製に統一

こうした課題を解決するために、プリズム・メディカルでは2020年6月よりサーバーの調達先を1社に絞り込むことにした。具体的には、同社と同じく札幌に本社を置く株式会社メトリック(以下、メトリック)から、Lenovo製のサーバーを調達することにした。メトリックは企業システムのインフラ構築・運用に強みを持つ企業で、北海道だけでなく首都圏にも多くの顧客を持つ。

同社はもともと日本IBM出身者によって創業されたこともあり、IBMおよびLenovoのパートナー企業として両社の製品をこれまで数多く扱ってきた。同社 代表取締役副社長 栗栖孝行氏によれば、「一部の例外を除き、弊社が提供するサーバー製品はほとんどLenovo製品で占められています。そのためLenovo製品について豊富なノウハウを有しており、またLenovo社との密接なパートナーシップを生かしてお客様にきめ細かな提案・サポートを提供しています」という。

同社とプリズム・メディカルが手を組むことにより、Prism PACSを稼働させるサーバー製品のサイジングや機種選定、動作検証などの作業はメトリックが一手に請け負い、プリズム・メディカルは本業であるソフトウェア開発に専念できるようになる。またメトリックとしても、PACS市場において競争力のあるPrism PACSを取り扱うことで、より多くの医療機関に自社のインフラ構築・運用サービスを訴求できるようになる。

こうして2020年6月より、両社はLenovo製のサーバー製品とPrism PACSを組み合わせたソリューションを共同で展開することになった。まずはプリズム・メディカルが医療機関からPACSシステムに関する要件をヒアリングし、その内容を基にメトリックが要件に合致するLenovo製サーバーの構成を検討する。こうした役割分担がうまく機能した結果、従来よりはるかに価格を抑えてシステムを顧客に提供できるようになったという。

「以前はサーバーメーカーの販売代理店に見積りをお願いすると、必要以上のスペックを提案されることがたびたびありました。しかし現在はメトリックさんが適正なスペックを提案してくれるため、場合によっては半額近くまでサーバー調達コストを安く抑えられ、お客様に適正な価格でシステムを提供できるようになりました」(工藤氏)。

高信頼性・低コストのシステム提供が可能に

早くも両社の提携は成果を上げつつあり、とある医療機関には20Tバイトにも及ぶ画像データ保管用の大容量ディスクを搭載したLenovo製サーバーを使ってPrism PACSを稼働させるシステムを納めている。それ以外にも既に幾つかの医療機関にLenovo製サーバーとPrism PACSの組合せを提供しており、問い合わせや引き合いも数多く寄せられているという。

工藤氏によれば、Prism PACSの稼働環境をLenovo製サーバーに統一したことにより、システムの安定性は目に見えて向上したという。

「これまで他メーカーのサーバーを採用した際はたびたび故障に見舞われましたが、Lenovoのサーバーは今まで一度も壊れたことがありません。PACSシステムは止まってしまうとレントゲンやMRIが一切使えなくなってしまい、病院の業務自体が停止してしまいますから、極めて高い安定性や堅牢性が求められます。この点において、Lenovoのサーバーはとても信頼性が高いと感じています」。

また、万が一故障した際のサポート体制にも万全を期しているため、「より安心して運用できる」と同氏は述べる。かつて他メーカーのサーバーを導入した際は、「24時間・365日サポート」「現地に駈け付けるオンサイトサポート」を謳いつつも、実際にトラブルが発生した際はサポート窓口に問い合わせるためにさまざまな情報を収集しなくてはならず、またメーカーや代理店の担当者が現地に駈け付けてくれたことも一度もなかったという。

しかしLenovo製サーバーに関しては、メトリックがあらかじめPrism PACSをインストールして入念なテストを行った上でユーザー先に導入しており、また導入後に万が一トラブルが発生した際もメトリックの担当者がすぐ現地に駈け付けて対応するため、自信を持ってユーザーに勧められるという。

こうしてLenovo製サーバーの採用によってインフラの構築・運用作業から解放されたプリズム・メディカルでは、今後は本業であるソフトウェア開発・販売により注力し、北海道のみならず全国の医療機関にPrism PACSの魅力を広く訴求していきたいとしている。

「現在、別のパートナー企業さんとOEM契約を結んで、別ブランドでPrism PACSを販売していただく計画があります。これが実現すれば販売経路が一気に広がり、毎年100件ほどのペースで新規案件を獲得できると見込んでいます。もちろん、その際もサーバー製品はすべて信頼の厚いLenovo製品で統一するつもりです。また将来的には遠隔医療などの分野にも進出していきたいと考えていますが、その際にもLenovo製品をぜひ活用して先進的なデジタル医療のソリューションを展開していきたいと考えています」(工藤氏)。

パートナーの声

Lenovo XClarityによる遠隔管理機能が魅力

長年に渡りLenovoのパートナー企業としてLenovo製品を取り扱ってきたメトリックの阿部樹氏は、Lenovo製サーバーの魅力について次のように語る。

「Lenovoのサーバー製品は、その機能や性能、安定性もさることながら、Lenovo XClarityを通じた優れた保守性も魅力です。お客様の環境に設置したサーバーの状態を遠隔から効率的に監視できるため、保守性や管理性に極めて優れています。今後、Prism PACSが全国の数多くの医療機関に導入されていっても、この機能を使えば遠隔から効率よくサーバーを管理できます。またLenovoの担当者様には日ごろから価格や納期の面で親身になって相談に乗っていただいき、大変助かっています。技術サポート窓口とも密接に連携しながらトラブル対応などに当たっているため、お客様に自信を持ってLenovo製品をお勧めできます」。


「メトリック社のLenovoサーバー提案で、お客様に適正な価格でシステムを提供できるようになりました。」

株式会社プリズム・メディカル
代表取締役社長
工藤克美 氏

「Lenovoサーバーにあらかじめ、Prism PACSをインストールして入念なテストを行った上でユーザー先に導入しており、万が一トラブルが発生した際も弊社がすぐ現地に駈け付けて対応いたします。」

株式会社プリズム・メディカル
代表取締役副社長
栗栖孝行 氏

「Lenovoのサーバー製品は、その機能や性能、安定性もさることながら、Lenovo XClarityを通じた遠隔監視による、優れた保守性も魅力です。」

株式会社メトリック
担当営業
阿部樹 氏

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