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導入事例

千住金属工業株式会社

【特別縣談】千住金属工業×レノボ
鉛フリーはんだの低温接合を実現
──業界驚愕の技術革新を生んだ共同開発の軌跡

概要

電子機器に必須の部材、「はんだ」──。
その市場において世界屈指のシェアを誇る日本のメーカーが千住金属工業(SMIC)です。1938年の創業から80年の歴史の中で、同社は数々の革新をはんだ業界にもたらしてきました。

1996年には「鉛フリーはんだ」を世界に先駆けて開発し、その特許を広くライセンス供与することで、鉛による環境問題の対策に大きく貢献しました。この鉛フリーはんだでは、これまで低温プロセスでの接合が困難とされてきましたが、同社はレノボ大和研究所と共同でその技術を確立させ、2017年2月の報道発表へと至っています。

その成功までの道筋を、千住金属工業の開発担当と広報担当、レノボの開発担当の3人のキーパーソンが明かします。

課題

1990年代以降、環境への配慮から従来の鉛はんだに代えて鉛フリーはんだが導入され、近年では鉛フリーはんだが標準となっている。しかし鉛フリーはんだは、鉛はんだよりはんだ付けプロセスが高温になる傾向があり、電子基板や実装される部品に熱ストレスがかかりがちだった。加えて近年のノートPCなどでは薄型化・軽量化のために、基板が薄型化され、部品の実装密度も非常に高く、熱ストレスの影響をより受けやすいことが課題となっていた。

対策

レノボ大和研究所では、はんだ材料の取引で長い付き合いがあり、技術的にも高く評価していた千住金属工業に協力を要請し、鉛フリーはんだでの低温実装技術の開発に取り組んだ。千住金属工業は材料や工法に工夫を凝らしながら、実装と評価試験を繰り返し、レノボが求める水準をクリアすることに成功した。

効果

低温でのはんだ付けが可能になったことで、半導体部品や基板および接合の不良率が下がり、製品としての信頼性が向上。また実装工程における消費電力、ひいてはCO₂排出量も大幅に削減できるようになった。新たに確立された工法は「ThinkPad X1 Carbon」から導入され、段階的に他のThinkPad製品にも展開され、今後はレノボの全PCに採用される予定。

お客様プロフィール

お客様

千住金属工業株式会社

所在地

〒120-0038 東京都足立区千住橋戸町23番地

設立

1938年 4月

事業内容

はんだ材料、FA装置、すべり軸受などの各事業

URL

https://www.senju.com

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