導入事例
概要
兵庫県西宮市で地域密着型の総合医療を提供する明和病院では、長年に渡って使用してきたクライアントPCの 老朽化や故障率の上昇が課題となっていた。そこで同院は2021年、医療DXの推進と安定した医療提供体制の 維持を目指し、Lenovo製ノートPC/小型デスクトップPCへの全面リプレースを実施。これにより、故障率の低 減による管理工数削減や、使い勝手向上による業務効率アップの成果を得た同院は、2026年に行われた次期 PCリプレイスにおいても再びLenovo製品を全面的に採用した。

課題
旧PC環境では経年劣化による故障率の上昇が課題となり、モニターや端子類の破損などへの対応に多くの時間と労力が割かれていた。
ソリューション
優れた堅牢性と使い勝手を誇るLenovoのノートPCと小型デスクトップPCに刷新し、現場の過酷な使用環境に耐え得る安定したIT基盤を構築。
導入効果
故障率の低減による管理工数の削減に加え、最新のAI機能への対応や洗練されたデザインが、医療現場の業務効率とモチベーションを向上。
導入
医療現場の過酷な使用環境における旧PCの課題と限界
兵庫県西宮市に位置する医療法人信和会 明和病院は、昭和20年の開設以来、地域に密着した総合医療を提供し続けている。「親切と信頼をめざした医療」を理念に掲げ、近年では民間病院として珍しい手術支援ロボット「hinotori」の導入や、小児外科の開設、FIFAメディカルセンターに認定されたスポーツ整形外科など、先進的かつ専門性の高い医療を積極的に展開している。

このように予防医療から救急医療まで幅広いニーズに応える同院にとって、24時間365日フル稼働する医療システムの安定運用は不可欠な要素となっている。その構築・運用を一手に担う同院 事務部 情報システム課では、電子カルテをはじめとする各種システムやネットワークの構築・保守を通じて、医療スタッフが安心して患者に向き合える環境作りを推進している。
しかしかつては、院内で使われるクライアントPCの運用において課題を抱えていたという。同院は電子カルテシステム更新時に一括で600台規模のPCを調達するサイクルを採用しており、以前は導入コストの優位性からとある大手海外メーカー製品を標準機として導入していた。しかし情報システム課の課長を務める長野全征氏によると、導入から一定期間が経過すると予期せぬトラブルが頻発するようになったという。
「導入当初は比較的トラブルは少なかったのですが、導入から3年間ほど経過するとバッテリーの膨張や熱暴走によるフリーズなどが多発するようになりました。またノートPCの端を持って開閉することによる液晶割れや、持ち運ぶ際での落下による物理的な破損、キーボードの上に書類・処置器材等を置くことでキーが外れてしまう事象なども多く、私たち情報システム課のスタッフが修理作業に膨大な時間を費やさざるを得ない状況に陥っていました」
医療現場の限られたスペースと慌ただしい業務環境の中では、一般的なオフィス環境とは比較にならないほど高い負荷がPCに掛かる。頻繁な故障とそれに伴う部品交換や修理対応は、管理部門の負担を著しく増大させるだけでなく、医療現場における日々の業務効率を低下させる要因にもなっていたという。
「大和魂」と「高い堅牢性」が もたらしたLenovo製品への信頼
2021年に次期PCへ全面リプレースするにあたり、こうした課題をぜひ解決したいと願っていた同院に転機が訪れたのは、Lenovo からの新たな提案だった。当初は長年付き合いのあった既存メーカーからのリプレースに対して慎重な姿勢を見せていた同院だが、Lenovoの営業担当者が提示した熱意あふれる提案と、製品が持つ高いポテンシャルが状況を大きく動かすこととなった。
特に長野氏の関心を強く惹きつけたのが、極めてコンパクトな筐体を持つ超小型デスクトップPC「ThinkCentre M90-1 Nano」だった。医療現場特有の狭いスペースにも設置可能でありながら、優れた排熱性能と処理能力を備えている点が高く評価された。さらに、製品の背後にある開発思想や品質へのこだわりを知ったことが、Lenovo製品への信頼を確固たるものにしていったという。
「Lenovoの営業担当者の熱意と、超小型PCの性能に圧倒されました。さらに、Lenovoの大和研究所で行われている過酷な耐久テストの動画を拝見して、開発者の製品に対する強いこだわりと『大和魂』に深く感動しました。そこで実際にLenovoのPCを情報システム課でテスト導入してみた結果、トラブルが非常に少なく、ユーザーからの評価も高かったことから、既存メーカーからの全面リプレースに踏み切りました」
主な故障項目 |
他社 |
Lenovo |
|---|---|---|
デスクトップ |
24台/6年間 |
3台/6年間 |
年間平均4台 |
年間平均0.5台 |
|
ノート端末 |
267台/6年間 |
5台/6年間 |
年間平均44.5台 |
年間平均0.8台 |
|
ノートフリーズ |
191台/6年間 |
2台/6年間 |
年間平均31.8台 |
年間平均0.3台 |
こうして同院は2021年、LenovoのノートPC「ThinkPad E15」と超小型デスクトップPC「ThinkCentre Tiny及びNano」を全面導入。その結果、医療現場の過酷な使用環境においても極めて安定した稼働を続け、以前のPC環境で頻発していた導入数年後の故障率の上昇も見られず、情報システム課における修理や保守に掛かる工数は劇的に減少した。また導入後の運用において万が一のトラブルが発生した際にも、Lenovo側の迅速かつ真摯なサポート体制が機能したことで、「何かあればレノボが確実に対応してくれる」という絶対的な信頼関係が構築されていったという。
こうした運用実績とサポート品質の高さが社内で高く評価された結果、その後2026年に再び訪れた次期クライアントPCのリプレースにおいても、Lenovoは最有力候補として浮上することとなった。
価格と品質のバランスで選定された最新モデルと充実の機能

2026年のリプレースにおいても、明和病院は複数メーカーから提案を募り、慎重な比較検討を行った。導入候補にはLenovo以外の大手海外メーカーも含まれていたが、最終的な決断を下す上で重視されたのは、単なる初期導入コストの安さだけではなかった。長期的な視点に立ったランニングコストの低減と、製品品質を支える企業姿勢が重要な評価基準になったという。
長野氏は社内稟議を進めるにあたり、他メーカー製PCを利用していた時期の故障率とLenovo製品の故障率の推移データを比較したグラフを作成し、耐久性の違いがもたらす損益分岐点を明確に提示した。加えて、現場の医師や看護師が快適に業務を遂行できるだけの十分なパフォーマンスを備えていることも欠かせない要件だった。最終的にLenovoは、優れた耐久性と競争力のある価格を両立させた提案を行い、晴れて次期標準PCとしての全面採用が決定した。
今回新たに導入されたのは、ノートPC「ThinkPad E16 Gen 3」が310台、小型デスクトップPC「ThinkCentre neo 50q Tiny Gen 6」が240台、そして同院としては初の導入となる小型ワークステーション「ThinkStation P3 Tiny Gen 2」が85台という構成。特に小型ワークステーションは、電子カルテの操作やレントゲン画像の読影など、より高度な処理能力とグラフィック性能が求められる医師向けの端末として配置される予定となっている。
さらには、これらすべての端末に高度なセキュリティ機能と先進的なAI対応が盛り込まれている。長野氏はその意図について次のように説明する。
「患者さんの個人情報を扱う端末を守ることは絶対条件です。そこで稼働中の端末を常時保護するためにノートPCに『Absolute』を導入し、廃棄時にはデータを安全に消去して記録を残すために全端末に『Blancco』を採用しました。また将来的に電子カルテシステムにAI機能が搭載されることを見据え、ローカルでスムーズにAI処理が行える最新スペックのモデルを選定しています」
洗練されたデザインと使いやすさがもたらす現場への波及効果
今回同院が導入を決めた最新のLenovo製品群は、2027年9月からの本番稼働に向けて、現在マスターPCの作成や各種設定作業が進められている。本格的な現場展開はこれからだが、先行して実機に触れたスタッフからは早くも高い評価が寄せられている。
特に好評を得ているのが、ThinkPad特有の優れたキーボード設計だ。人間工学に基づいて設計されたキートップは指にしっかりとフィットし、長時間の入力作業でも疲労を軽減する効果があるという。長年現場でThinkPadに触れてきたユーザーからも、「肩こりが大幅に軽減された」「タイピング音が静かで周囲のストレスにならない」といった声が挙がっている。
また薄型化が進む近年のノートPCにおいて、医療現場で必須となるUSB Type-Aなどの豊富なインターフェースが標準で備わっている点も、変換アダプターを新たに接続する必要がなく、現場の利便性を大きく高めている。
さらに、黒を基調としたシンプルかつ重厚感のあるデザインは、院内のみならず外部からの訪問者にも好印象を与えている。新設されためいわリハビリテーション病院の視察に訪れた見学者からも「高級感のあるPCを使用していますね」との声が聞かれるなど、ブランド力の高さが同院の先進的なイメージ向上にも一役買っているという。
こうして医療DXの推進に向けた強固なクライアント環境を手に入れた明和病院では、今後さらなるデジタル技術の活用を見据えている。今回の導入プロジェクトを牽引してきた長野氏は、今後の展望とLenovoに対する期待を次のように語る。
「今回もインターネットと隔離された電子カルテシステム端末としてLenovo製品を全面採用しましたが、今後はインターネットと接続している一般情報系端末もLenovo製品で統一できればと考えています。さらに今後、医療DXがより進めば、移動しながら電子カルテを閲覧できるタブレット端末などの導入も検討したいと考えています。こうしたニーズにより柔軟に応えられる斬新な技術が、今後Lenovoさんから登場することにぜひ期待したいですね」
ThinkStation P3 Tiny Gen 2
業界最小※デスクトップワークステーションCAD業務全般に対応できるスペックを手のひらサイズに
※ISV認証付ワークステーションとして世界最小(2025年6月11日米国発表時点)
お客様プロフィール
お客様 |
医療法人 信和会 明和病院 |
|---|---|
所在地 |
兵庫県西宮市上鳴尾町4-31 |
設立 |
昭和20年 10月 |
医療法人 信和会 明和病院
医療現場での過酷な利用にも十分耐え得るLenovo PCの高い信頼性
AI PCの導入で医療システムのAI化にも備える




