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導入事例

株式会社古川製作所

新・財務会計システム用の基盤として、Lenovo Converged HX シリーズを導入。
短時間での稼働を実現しクラウドより安価に。

導入について

技術革新・生産性向上・効率化で市場規模のさらなる拡大を目指す

スーパーマーケットやコンビニエンスストアに並ぶ食品の多くに使われている、真空パック。プラスチックフィルム内の空気を追い出してしまう包装なので長期間保存してもほとんど変質することがなく、食品ロスの削減にも貢献しています。

その「真空包装機」の大手メーカーとして知られるのが、1957年創業の古川製作所です。これまでの納入実績は国内外の食品メーカー/医薬品メーカーなど約2万5000社。国内シェアは40%を超えています。

とは言うものの、真空包装機の世界でもメーカー間の競争は熾烈です。国内ライバルメーカーとの競争はいぜん厳しいし、最近は外国勢による追い上げも激しくなっています。そこで、古川製作所は取締役会直属のIT戦略室を2016年4月に設置しました。その狙いを初代IT戦略室長の槇田聖二氏は「弊社の強みを出して世界に展開するための経営戦略をITの視点から立案・推進することです」と説明します。

大目標としてIT戦略室が掲げたのは、「技術革新」「生産性向上」「各種業務の効率化」によって市場の規模を拡大していくことです。「具体的には、人材を有効に活用するために、社内でやるべき業務と社外に出してもかまわない業務を見極め、業務の選択と集中を進めることにしました」と、IT戦略室の副室長を務める余越紀之氏は語ります。情報システム課の場合は、社員用PCのキッティングなどの業務を廃止したり、業務アプリケーションをクラウドサービスに移してサーバーの運用管理工数を減らしたり、といった方策で目標達成を目指すことになりました。

また、経営のレベルでは、グループ企業の関連を強化することも重要な課題となっていました。例えば、会計システムの統合、小型製品販売の子会社への業務委託、設計担当子会社と本社関連部門との連携といったテーマです。

将来を見据えたハードウェア環境を整備できたと思います。

株式会社古川製作所
総務部 副部長 兼 IT戦略室 室長
槇田 聖二 氏

クラウドサービスの利用にかかる費用は現在使用中のサーバーの2倍以上でした。

株式会社古川製作所
IT戦略室 副室長 兼 情報システム課 顧問
余越 紀之 氏

クラウドサービスも検討したが費用が多額になると分かって断念

このような考えで業務革新に取り組むIT戦略室にとっての“初仕事”となったのが、財務会計システムの再構築でした。これまで使ってきたパッケージソフトウェアでは2019年10月に予定されている消費税率引き上げに対応できそうもない、と経理課から要請が入ったのです。「税率変更は何とかなるとして、問題は軽減税率制度への対応でした」と、余越氏は振り返ります。情報システム課も、2003年から使ってきたパッケージソフトウェアなのでカスタマイズで凌ぐのは難しいと見ていました。

財務会計システムを再構築するに当たっては、どのようなサーバープラットフォームに乗せ換えるかも問題でした。移行先のパッケージソフトウェアを外部データセンターのクラウドサービスで稼働させるか、社内にサーバーを新たに導入してオンプレミスで動作させるかを決めなければなりませんでした。

経営層の意向は、経費削減を念頭としたクラウドサービスの活用でした。しかし、IT戦略室と情報システム課が複数のクラウドサービス事業者から見積もりをとったところ、クラウドサービスの利用には多額の費用が発生すると分かりました。「5年から6年のタイムスパンで計算すると、クラウドサービスの利用にかかる費用は現在使用中のサーバーの2倍以上でした」(余越氏)。クラウドサービスの場合、CPU、メモリ、ディスクといったオンプレミスと共通のITリソースに加えて、高速な専用線サービスも用意しなければならないからです。

このような検討を経て、古川製作所の次期財務会計システムを稼働させるためのサーバープラットフォームはオンプレミスサーバーと決まりました。ただし、経営層の意向に沿って、「10年は基本部分の買い替えなしで持つ」「能力を増強する際の手間も運用管理工数も小さい」「他システムのサーバーを統合できるだけの余地を確保できる」などを要件として設定することになりました。

運用管理性・冗長性・構築期間を考えて Lenovo Converged HX を選択

新しく導入するオンプレミスサーバーに古川製作所が求めた条件は、他にもありました。
まず、財務会計システムに加えて、ワークフローシステムも載せることができること。「業務改革の一環として伝票を含む全帳票をペーパーレス化せよ、というのが経営層からの指示でした」と余越氏は振り返ります。また、財務会計システムを全国8カ所の営業所からも使えるようにしたいという経理課の要望に応えるには、冗長構成にして耐障害性を高め、無停電電源装置(UPS)を自動制御できる必要もありました。
さらに、将来統合する予定のサーバーの中には仮想環境で稼働中のものもあります。情報システム課副長の木村勝敏氏は、「移行作業を容易にするには、仮想ディスクの状態で新サーバーにマイグレーションできることも欠かせませんでした」と説明します。

もっとも切実だったのは、稼働開始までに残された期間が極めて短いということでした。クラウドサービスを断念してオンプレミスサーバーを導入するという方針が決まったのは、2016年4月のことです。しかし、新・財務会計システム用のソフトウェアパッケージの導入作業は既に始まっており、動作テストをするためのサーバー環境を2016年7月末までに用意しなければならなかったのです。

このように厳しい条件下で古川製作所が選択したのが、Nutanixをプリインストールしたハイパーコンバージド製品の「Lenovo Converged HX シリーズ HX3500」でした。プロセッサーはインテル® Xeon® E5-2600 製品ファミリーを搭載し、ストレージ機能もファイバーチャネルスイッチ機能もソフトウェア化されています。そのため、後からでも容易に拡張できるのが特長です。標準構成に含まれるハイパーバイザー「Nutanix Acropolis Hypervisor」を使えば、保守費用やライセンス費用なしで何個でも仮想マシン(VM)を生成できるという魅力もありました。

ハードウェアを維持管理する立場の情報システム課にとっても、HX3500 は望ましい選択でした。「Nutanixは後からの増設が容易とのことでしたので、これならサーバーの運用管理が楽になると思いました」と、運用管理を担当している情報システム課主任の貞安啓孝氏は話します。余越氏は「Nutanixなら、クラウドと同レベルの運用管理コストと拡張性を確保できる、と経営層に説明できます。その結果、ITインフラを構築・使用する技術を社内に残して、これからのモノづくりに生かせると考えました」とコメントする。

複数のサーバーをHX3500に統合すれば、設置スペースや空調を含む電気代も節約できるはずです。

株式会社古川製作所
情報システム課 副長
木村 勝敏 氏

VDIは運用管理工数の削減や、社外に持ち出すノートPCやタブレットのセキュリティ対策にも役立ちます。

株式会社古川製作所
情報システム課 主任
貞安 啓孝 氏

搬入後4日で開発用の環境が稼働 既存サーバーの統合準備も整った

購買のための社内手続きが完了して、古川製作所が HX3500 を正式に発注したのは2016年6月のこと。具体的なハードウェア構成は、次の通りです。

  • Lenovo Converged HX シリーズ HX3500 ×3台

  • Lenovo Networking RackSwitch G8124E(帯域幅10Gb/s)×2台

  • 25U S2スタティック&ダイナミック標準ラック(高さ25U)×1台

このシステム一式は同7月12日に古川製作所のサーバールームに搬入され、4日後の7月16日にはサーバープラットフォームとしての稼働を開始しました。
「一時はどうなることかと心配したのですが、新・財務会計システムのチームから求められていた期限は無事クリアすることができました」と、余越氏。財務会計ソフトウェアパッケージの設定、既存システムと連携するためのインタフェースの開発、テストといった作業は順調に進んでおり、予定通り2017年2月に稼働開始できる見込みです。
また、ワークフローについても、市販のソフトウェアパッケージをインストールしてテスト中。2016年11月には総務部が実務で使い始めることになっています。

HX3500 ベースのシステムを導入することによって、古川製作所はどのような成果を手にすることができたのでしょうか。
槇田氏は「弊社の狙うIT戦略が全体としてうまく回るようになるには、まだまだ時間がかかる」としつつも、将来を見据えたハードウェア環境を整備できたことを高く評価しています。「社内の人材の持つ技術を標準化することによって、10年後には人材育成という果実を得られるのではないか」というのが、槇田氏が見る定性的効果です。
また、情報システム課のレベルでは、既存の十数台のサーバーを最新のサーバーに統合してサーバールームをコンパクトにできる見通しがつきました。「2016年内には、今のサーバールームを情報システム課のオフィスに改装する予定です」と、余越氏。木村氏は「複数のサーバーをHX3500 に統合すれば、空調を含む電気代も節約できるはずです」と言います。

次の目標は仮想デスクトップ環境 3Dモデルの持ち運びを実現したい

新・財務会計システムとワークフローシステムの構築が順調に進んでいることを受けて、古川製作所は HX3500 ベースのシステムを他の用途にも積極的に活用しようと計画しています。

その一つが、Lenovo Converged HX シリーズの得意技である仮想デスクトップ基盤(VDI)です。「これまでは新規購入や人事異動がある都度、われわれが社員用PCのキッティングをしていました。VDIが使えるようになれば、そうした運用管理工数を大幅に減らせるはずです」と、貞安氏。社外に持ち出すノートPCやタブレットのセキュリティ対策としても役立つ、というのが情報システム課の見方だ。

もう一つが、3D CADシステムのクライアントモジュールをVDI上で動かすという構想です。現在の古川製作所の商品設計・開発サイクルは、広島工場と東京の設計担当子会社の2カ所で設計し、その結果を持って営業担当者が客先で説明&要望を聞き取り、国内3カ所の工場で製造するという流れです。この設計・開発サイクルを速く回すために、設計済みの3Dモデルをいつでもどこでもどんなデバイスでも見られるようにすることが求められているのです。「弊社が使っている3D CADシステムには3Dモデルを表示用の“軽い”データに変換する機能が付いていますので、あとは Nutanix Acropolis Hypervisor の対応を待つだけです。System x のCAD on VDIと同等の使い方ができるものと期待しています」と、余越氏。今後のビジネス拡大と人員増を考慮すると、1~2年内には実現させたいというのが古川製作所の希望です。

「モノづくり企業がさらなる成長を遂げるには、最新のITを適切に活用する戦略が不可欠」(槇田氏)というのが、古川製作所の基本的な考えです。そのためのサーバープラットフォームとして、Lenovo Converged HX シリーズにはこれからも大きな期待がかかることになりそうです。

システムインテグレータ(導入・保守サポート)

田中電機工業株式会社

田中電機工業は電気制御盤・電子機器の設計・製造をはじめ、電気配線、計装工事、コンピュータシステムの販売・保守、ソフトウェア開発、さらにはシステムコンサルティングに至るまで広範な事業を展開しています。長年お付き合いのある古川製作所様の今回のニーズを総合すると、HX シリーズが最良の選択肢でした。HX シリーズの扱いは我々にとっても初の経験で、不安もありましたが、レノボの技術者が古川製作所様への訪問に同行してくれたほか、導入時や運用開始直後にはIBMの技術者も支援してくれました。おかげで大きなトラブルもなく短期間でインフラ構築を終え、稼働へと事を進められました。

田中電機工業株式会社
コンピュータ事業部 営業統括部 福山営業所 所長代理
林 敏宏 氏

今回のプロジェクトでは、設計段階からレノボの技術者が参加してくれましたし、HX シリーズを導入する際にも現場で設定作業などを支援してくれて、大いに助かりました。

田中電機工業株式会社
コンピュータ事業部 技術統括部 課長
盛本 修慈 氏

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