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導入事例

株式会社セカンドファクトリー

POSからセルフオーダーシステム、社内コミュニケーションまで-
未来型6次産業化レストランのエンドポイントをレノボの最新デバイスが支える

導入について

共創で築く新たな食のバリューチェーン

徳島空港から車で走ること約10分。徳島県鳴門市撫養町に、地元農家の6次産業化を支援する複合施設『THE NARUTO BASE』はあります。

施設を立ち上げたのは、東京に本拠を構えるIT企業、セカンドファクトリー。同社は、徳島県の農林漁業成長産業化支援機構A-FIVEとの共同出資でブエナピンタ株式会社を設立、ブエナピンタ社がTHE NARUTO BASEの運営母体として機能しています。

THE NARUTO BASEが目指しているのは、地元農家、地元労働者、そしてITベンダーとの共創によって、“食”に関わる「作り手・売り手」「買い手」「最終消費者」のすべてにメリットをもたらすバリューチェーンを実現することです。この目標の背景について、セカンドファクトリーの代表取締役で、ブエナピンタ社でも代表を務める大関興治氏は、次のように説明します。

「現在、日本の食文化を支える農家と飲食店の双方が問題を抱えています。例えば、農家では、手間暇をかけて栽培したオーガニック野菜であっても、他の野菜と同様に、変形しているなど流通上の規格外のものは出荷できず、破棄処分を余儀なくされています。これでは農家は儲かりませんし、“真面目な人ほど損をする”ことになります。一方の飲食店は、通常の流通に乗っているオーガニック食材が高価でコスト的に見合わず、本当に安全で美味しい食を提供できずにいます。そうした現状を共創という概念とITの力で打破することが、THE NARUTO BASEを立ち上げた目的です」

※6次産業化とは、第一次産業(農林漁業)の事業者が、食品加工などの二次産業や流通・販売などの三次産業にかかわり、事業の多角化を推進することを意味する。地方創生の一手として、日本各地の自治体が力を注いでいる。

さまざまなリテール向けITが組み込まれた未来型レストランをカタチに

こうした考え方の下、THE NARUTO BASEでは地元の生産者と加工品を共創し、施設内の産地直売場やインターネットを通じて販売しているほか、地元の食材を「プレ調理」するための共有キッチン機能も提供しています。この機能は、飲食店チェーンが持つ「セントラルキッチン」と同じものです。THE NARUTO BASEでプレ調理された食材を用いることで、すべての飲食店が、徳島県のオーガニックな食材を用いた料理を、高度な技能を持ったシェフを雇用することなく、安価に提供していくことが可能になります。

そして、このプレ調理された食材を用い、品質の高いオーガニックな料理を低価格で提供している地産地消レストランが、THE NARUTO BASEの「FARM to TABLE NARUTO」(以下、FTN)です。

FTNは、飲食店運営・経営支援のコンサルティングやソフトウェア開発、さらには、レストランチェーン「極鶏.Bar」の経営で培ってきたセカンドファクトリーのノウハウ・技術力を結集させた施設です。この施設はまた、先端テクノロジーを用いた『未来型レストラン』の実証実験場としても機能しています。

すでにFTNでは、人型ロボット(Pepper)による接客や、ロボットと顧客管理システムとの連携、モバイルデバイスによるオーダリング・POSレジ、さらには、センサーデバイスによるトイレの空き状況の表示など、店舗スタッフの業務負担を軽減しながら、顧客の利便性・満足度を高める仕組みが実現されています。また、オーダリング・POSレジのソフトウェアとして、セカンドファクトリーのクラウドソリューション「QOOpa」が用いられ、オーダーや売上げといった店舗状況のリアルタイムな把握・分析など、経営判断のスピードと的確性を増すためのシステムも構築されています。

「より少ない人数で、お客様にご満足いただくサービスを提供し、より美味しい食を安価に提供することは、すべての飲食店に共通した課題です。FTNは、そうした課題のあるべき解決法を示す未来志向のレストランです。安全で、美味しくて、それでいて料理の値段がリーズナブルということで、早くも地元の方や食通の旅行者の方々の好評を博し、連日、多くの方にご利用いただいています」(大関氏)。

レノボの最新デバイスが実現するペーパーレスコミュニケーション

そんな未来志向のレストランでお客様とのコミュニケーション、社内連携ツールとしてフルに活用されているのが、レノボの最新デバイスです。
POSレジには「ThinkPad X1 Tablet」が用いられ、クレジット機能や各種キャッシュレス機能、バーコードシステムと連動し、設置スペースともにスマートな出口会計フローを実現しています。一時、キーボードから取り外し、タブレットとしては店舗の運営・会計状況が把握できる管理デバイスとして、POSレジとは別の機能を持ち合わすこともできるのがこの製品の特長でもあり、フロアでの活用の幅を広げています。

ThinkPad X1 TabletはPOS機能としても活躍。

また、THE NARUTO BASEの全従業員が2-in-1型PC「YOGA BOOK」を携帯、例えば、レストランの支配人は、フロア業務をこなしながら、YOGA BOOK で食材の仕入れ先と適宜連絡を取り、必要に応じてその場で発注作業も可能。また支配人は、スタッフの勤怠管理や仕入れの管理、売上の管理といったバックオフィス業務も、すべて YOGA BOOK でこなしています。

さらに、シェフのレシピ管理にも YOGA BOOK が用いられ、シェフは手じかな場所に YOGA BOOK を置き、その日の献立・レシピを確認しながら、調理を行っています。このほか、マーケティング担当者には、インテル® Core™ Mプロセッサーを搭載した薄型・軽量、高性能のコンバーチブルPC「YOGA 710」も支給され、日々の制作業務に利用されています。

  • 軽量、マルチユースなYOGA BOOKで常にコミュニケーションを。

  • YOGA 710でチラシや広告作成も。

そしてお客様の目に触れる、自らオーダーする端末として用意されているのが「YOGA Tab 3 8」です。レストラン内の各テーブルにセルフオーダー端末として設置されています。「持ちやすさ」も考慮して設計されたデザインはテーブルに置いても安定感を発揮。さまざまな設置環境、利用シーンを想定しています。また、20時間を超える長時間バッテリー駆動はテーブル周りのケーブルレスを実現し、安全面にも貢献しています。

まさにペーパーレスを体現した飲食店として、レノボの最新デバイスを活用し、より効率的な店舗運営を行っています。

高いデザイン性が良質な顧客体験、空間づくりにつながる

このように、レストラン業務を支えるほぼすべての端末を、レノボの製品で統一している理由について、大関氏は次のように語ります。
「PCやタブレットの選択肢は、これまでの業務における使用体験やラインナップの幅広さからも、プロジェクト開始当初からレノボ製品で検討を開始しておりました。特筆すべきはレノボのデバイスは何よりもデザインが優れています。レストランは良質なお客様体験を提供しなければならず、そこで使われるIT機器についても、見た目の美しさ、デザインセンスの良さがとても大切です。その点、YOGA Tab にしても、YOGA BOOK にしても、姿かたちの良さが秀逸で、“オシャレ”なレストランの雰囲気にもピタリとはまります。こうした点は、お客様体験をデザインするうえで非常に重要なポイントなのです」

もちろん、大関氏はレノボ製タブレットの機能・性能も高く評価します。

「例えば、YOGA BOOK は、あれだけ薄くて軽量でありながら、処理性能が高く、レストラン業務のほとんどをストレスなく処理できます。そのため、支配人なども場所を選ばずに、いつでも、どこでも仕事がこなせます。加えて、YOGA BOOK や YOGA Tab などのタブレットは頑丈で、少々乱暴に扱っても壊れません。その点でも、レストランのフロアを忙しく動き回るスタッフに携帯させたり、セルフオーダー端末としてお客様に使わせたりするのに最適と言えます」

さらに、YOGA BOOK のフラットキーボードはキーの間にゴミが溜まる心配もなく、衛生的です。そのため、調理場でも安心して使えるという利点があり、その点も、大関氏は評価しています。

地方創生の想いを共有

もう一つ、大関氏がレノボ製品を高く評価し、信頼を寄せる理由があります。それは、セカンドファクトリーと同じく、レノボも地方創生に意欲的に取り組むIT企業だからです。

「レノボは、THE NARUTO BASEの共創パートナーで、レノボ・ジャパン社長の留目真伸さんには、THE NARUTO BASEのオープニングイベントにも参加いただき、地元農家の方々と交流を深めてもらいました。このように、地方創生の想いが共有できることが、私がレノボとレノボ製品に魅力を感じる最大の理由と言えるかもしれません」

ちなみに、THE NARUTO BASEでは5反(約1500坪)の実験農地を徳島県に有し、農地のセンシングや新たな農産物の栽培検証なども推し進めています。この取り組みの意義について、大関氏はこう説明します。

「例えば、農地のセンシングによって、オーガニック野菜の安全性を証明するデータが得られます。それを食のマーケット──つまりは、食材の買い手や消費者に開示すれば、野菜の価値が可視化され、販売を後押しできるのです」

そのうえで、同氏は次のように話を締めくくります。

「ただ、我々のような東京のIT企業がいきなり地方を訪れて、IoTによる農地のセンシングを勧めたところで農家の方々はなかなか受け入れてくれません。ですから我々は、自ら農業を実践し、農家の方々と悩みや想いを共有し、農業で儲かる仕組みを一緒に考えているのです。レノボは、そんな我々の取り組みに共感・共鳴してくれる大切なパートナーです。今後も、農業のあり方、飲食店のあり方の変革にともに取り組んでいきたいと願っています」

レノボのタブレットやモバイルPCは、堅牢性、処理性能もさることながら、デザインが秀逸です。これは、良質な顧客体験を提供する飲食店内のITデバイスとして、とても大切なポイントです。

株式会社セカンドファクトリー 代表取締役/ブエナピンタ株式会社 代表
大関 興治 氏

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