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特集

ThinkPad 選ばれる理由

ThinkPadと創る「家族」

「世界で最も革新的な企業」——米経済誌「フォーブス」が発表した今年のリストで、2年連続でトップだったテスラやアマゾンを抑えて3年ぶりに首位に返り咲いたのが、業務用クラウドコンピューティングなどを提供するセールスフォース・ドットコムだ。

1999年、米オラクル出身のマーク・ベニオフ会長兼CEOらによって創業、CRM(顧客関係管理)に注力し躍進を遂げてきた。設立からわずか5年で米ニューヨーク証券市場に上場。30を超える国や地域で展開し、世界で約15万社が採用。CRMとして世界一のシェアを占め、2017年1月期の売上高は約84億ドルに及ぶ。

日本法人は創業の翌年、2000年に設立。日本郵政グループや、損保ジャパンなどの大手企業が採用したことで認知度を上げ、現在は数多の有名企業が同社のCRMを導入している。

常務執行役員チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)の鷺谷万里は、同社の特徴をこのように話す。「私たちは創業者の意志としてCRMに特化してビジネスを展開しています。そしてさまざまな規模、業種の企業にクラウド、モバイル、ソーシャル、IoT、そして今日ではAIといった最新のテクノロジーを弊社のCRM製品に組み込んで提供する。つまりデータサイエンティストを自社で抱えていないお客様であってもすぐにAIが使えるという“テクノロジーの民主化”を行ってきました。もはや一部のスタープレーヤーだけが顧客情報を握っている時代ではなくて、これからは営業現場において均一性を保ちながら、質を高めていくことが重要だと考えています」

PROFILE

セールスフォース・ドットコム 常務執行役員 チーフ・マーケティング・オフィサー
鷺谷 万里 氏

1985年一橋大学法学部卒業後、日本IBMに入社。88年から金融システム事業部で大手証券会社を担当する営業職に就く。96年にはIBMアジア・パシフィックへ出向し、外国人役員補佐、ソリューション企画業務を経験。2005年には日本IBM初の営業系女性執行役員となる。16年、セールスフォース・ドットコムの常務執行役員に就任した。

また売り切り型のビジネスではなく、継続的な関係性を構築するためにさまざまなイベントを実施する。日本では国内最大規模のクラウド・イベント「Salesforce World Tour Tokyo」や、米サンフランシスコでは17万人以上の参加者が集うカンファレンス「Dreamforce」を主催している。

「弊社ではイコーリティー(平等)をとても大切にしています。イベントに参加してくださる方々、私たちと関わった皆様はみな家族という位置づけなんです。企業文化として、ハワイ語の『Ohana(オハナ)』という言葉を使っているのですが、これはまさに“家族”という意味です」

過去には日本IBMで初の営業系女性執行役員となり、また女性活躍推進委員会(JWC)でリーダーを務め、その一方で一人の母親として女性の働き方改革を推進してきた。自身のキャリアをこう振り返る。

「IBMに入社して2年目にシリコンバレーの研究所に出張したんです。そうしたらビシッとスーツを着た女性の管理職がシニアの男性スタッフをすごくナチュラルにマネジメントしていて、日本では見たことがない光景に衝撃を受けました。男の人たちと同じ仕事がもらえないとその後の成長が遅いと分かった。だから何も男性と戦うつもりはなくて、男性集団の仲間入りをさせていただきたいと思ったんです」

帰国後、アタッシュケースを購入し、自ら営業職に志願したことが本当の意味でのキャリアの始まりとなった。そしてThinkPadが救世主だったと鷺谷は話す。

「ThinkPadが、会社の机にいなければいけないという物理的、時間的制約から解放してくれました。自分が進みたい道を選べる、つまりどのような仕事でもできるようになったと感じています。当時の日本IBMで私のような働く母親たちが管理職や役員に昇進できたのは間違いなくThinkPadのおかげでした。当時帰宅後に小学生の息子と机を並べて宿題を見ながらも、パソコンの画面に向かって仕事をしていたことを一生忘れません」

そして転職後も変わることなくThinkPadを使い続けている。

「ずっとトラックポイントしか触ってこなかったこともありますけど、圧倒的な追従性で、すごいスピードで使えます。あとはやっぱり安心感というか、落ち着くんですよね」。ビジネスウーマン、そして母親、両方の時間をThinkPadが支えてきたのだ。(敬称略)


鷺谷氏のThinkPad歴はかれこれ20年以上、使ってきたモデル数は10台を超えるという。「最初の頃は本当に重くて、出張に持っていくのが大変でした。昔はどのノートパソコンも、持ち運ぶのに苦労しましたよね。ThinkPadは新しいモデルが出るたび楽しくて、バタフライが出たときにはこれだ!と思って手に入れましたね」。現在の愛機はインテル® Core™ i5 プロセッサー搭載のX1 Carbon。カーボン素材ゆえの軽さや画面の大きさが気に入っているという。

(文:藤野 太一/写真:栗原 克己)

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