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特集

ThinkPad 選ばれる理由

ThinkPadと拓くウーマノミクス

「最近、経済界の重鎮が集まる場でこんな自己紹介をしたんです。私は4足のジミーチュウを履いていますって。1番大事なのが母親です。それからイギリスの電気通信事業者BTグループの日本法人のCEO、日本経団連の審議員会副議長、そして内閣府規制改革推進会議委員——。普通なら『4足のワラジを履いています』と言うところでしょうけど、それじゃつまらない。ジミーチュウっていうのはロンドンにある超有名ブランドだから、同じ英国企業だし通じるかなと思ったんですけどね。会場のオジサンたち全員がポカーンとして(笑)」

インタビュー冒頭で、今携わっている仕事について尋ねると、吉田晴乃はユーモアを混じえてこんなふうに答えてくれた。2015年には安倍政権が掲げる女性活躍の推進の牽引役として経団連初の女性役員に登用。2017年には「フォーチュン」誌によるThe World's 50 Greatest Leaders に日本人としてただ1人選出されて脚光を浴びた。ちなみに、そのほかに選ばれたのは、ローマ法王フランシスコやアマゾンCEOのジェフ・ベゾスなどのそうそうたるメンバーだ。

その吉田は、日々、母親として社長として、そして公務など4足のワラジを履いて世界各地を飛び回る。

PROFILE

BTジャパン 代表取締役社長
吉田 晴乃 氏

1964年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。90年モトローラ・ジャパンに入社。99年には渡米し、NTTアメリカへ入社する。2004年に転勤で日本に帰国後NTTコミュニケーションズで営業課長として従事。12年にはBTジャパン代表取締役社長に就任。15年からは日本経済団体連合会の副議長を務める。

「4つ均等に『25%ずつで合計100%頑張ってま〜す』なんて言ってられる状況じゃないです。数十年前には考えられなかったけれど、今はそれぞれが100%でないと。つまり400%できなきゃ。そう、働き方改革とモバイルで生産性を4倍に引き上げていくのよ」

瞬時の判断が求められる日々の業務は、モバイルを駆使して効率的にこなしていく。一方でThinkPadを開く大事な時間があるという。

「次の戦略はどうすればいいか、ここぞというときは1人になってデスクに座ってしっかりと大きな画面を開いて、お茶を立てるような集中力で向き合うんです」。かつて、これからのIT業界のあり方について悶々と考え、50ページに及ぶ大作のプレゼンテーションをまとめたこともあった。

そしてThinkPadを使い続ける理由をこう話す。

「ThinkPadってちゃんとブランドをキープしている。IBMからレノボに移っても、ThinkPadのロゴは基本的に変わっていないし、レガシー性がいかに大切かを分かっていると思うんです。ブランドというものを25年間、四半世紀キープし続けてくれているっていうのはユーザーとしてものすごくありがたい。

そうして世界の市場で育てたThinkPadのブランドの下に、今みんなの英知が集まっているわけ。そこには政治が介入しない経済界のコラボレーションというものがあるのよ。テクノロジーが結集し、いつの間にかオープンスタンダードができている。これが技術の世界と社会インフラとなったICTと呼ぶ産業の中で一番必要なメンタリティーじゃない? ThinkPadにはそれを感じる。

ややもすれば我を出したくなるじゃない、ボディーをピンク色にしたりね(笑)。でも艶消しの黒が基本で、妙な方向に行き過ぎないっていう節度感がいい。変わらないからこそ、向き合っていると自分も基本に立ち返ることができる」

そしてThinkPadの成り立ちを自分自身にもなぞらえる。

「私自身も今でこそITの世界で活躍する女性としてマスコミなんかでよく取り上げていただきますけど、誰が私を育てたと思います? 4カ国5企業を渡り歩く中で世界の産業、世界の男性たちが私を育ててくれたんです。その中でダイバーシティーやグローバルスタンダードというものが培われた。吉田晴乃というブランドを殺さずに、その個性を生かしつつ、いろんな企業がちゃんと育ててくれたのよ。ありがたい話ですよ」

モトローラの日本法人や、そしてシングルマザーながら渡米してNTTの米国法人などで働いた経験から生まれた吉田の実感だ。

そして、最先端のITテクノロジーをフル活用することで、吉田自身は仕事の生産性を4倍にまで高めた。そして最後に女性の秘めた可能性についてこんなふうに熱く語った。

「今すごい世界に生きていると思うんです。だから本当は“女性の働き方改革”なんてつまらない表現をしないで、“女性たちの新しい生き方改革”って言いたい。もちろん女性だけじゃなく男性も進化して、そうした中で出てくる産業や生まれる市場は1兆円や2兆円の規模じゃない、1000兆円とかの話になると思うんです。これが『ウーマノミクス』の本当のポテンシャル。せっかくこういうエキサイティングな時代に生きているんだから、思いっきり楽しみたい」(敬称略)


「ThinkPadはノートブックの元祖じゃないですか。ちょうどバブル期に渋い艶消しの黒のボディーで登場して、それ以来ずっと使っています。これで育ったようなもの」と話す吉田氏。現在使用している機種はインテル® Core™ i5 プロセッサー搭載のT450。BTグループはグローバルでもThinkPadを採用している。「今、世界で10万人くらいの会社なんですけど、みんなこれを持って出張に飛び回るんです。そのときに重要なのが世界中どこへ行ってもサポート体制が充実していることで、だから我々はThinkPadから離れられないんですね(笑)」

(文:藤野 太一/写真:栗原 克己)

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