導入事例

芝浦機械株式会社

部門ごとにバラバラだったPC調達を一元管理 約2,700台のThinkPad X13を中心としたレノボ製品への リプレースによりPC管理のガバナンスと運用保守を強化

  • 業種 製造
  • 製品カテゴリー PC

概要

芝浦機械では、部門ごとの独自購入によってPC機種・保守契約・リース期間が混在し、管理の煩雑化と業務属人化が深刻な課題となっていました。また、導入していたPCの故障が頻発するなど保守対応は慢性的に逼迫し、PC関連コストの全体把握も困難な状況が続いていました。こうした課題を根本から解決するため、同社は機種統一、5年一括保守、キッティング外部委託を柱にした大規模リプレースを実施。グループ全体で約2,700台のPCを、ThinkPad X13 Gen 5を中心としたレノボ製品に移行しました。



課題

PC購入が部門ごとにバラバラで行われていたため、会社全体でPCの機種・保守契約・リース期間が混在。一元的な管理や対応が難しく、さらに2020年のWindows 10移行時にはWindows Updateの停止を余儀なくされ、多くのPCがサポート切れの状態に。特定ロットでは故障率が約25%に達し、保守窓口の分散もあいまって、IT部門の管理工数とコストが慢性的に増大していた。

ソリューション

グループ全体のクライアントPCをThinkPad X13 Gen 5を中心としたレノボ製品に統一し、5年間の保守込みレンタル契約を採用。キッティングを外部委託することで、ITインフラ管理課はその取りまとめに集中できる体制を構築。また、レノボのTAM(テクニカルアカウントマネージャー)による月次保守レポートを通じて障害状況や故障傾向の可視化を実現。PC管理におけるPDCAサイクルを継続的に推進できる体制を整備。

導入効果

PCのサポート窓口をレノボに一本化し、管理工数を大幅に削減。全社を横断したPC関連コストの可視化が容易になり、ガバナンス強化にもつながっている。以前のPCはバッテリー不調が20~30件発生していたが、ThinkPad X13 Gen 5導入後は約2年間でわずか1件。さらに、軽量な端末であるためモビリティ面でも利便性が向上している。新入社員全員へ研修時からPCを支給できる環境が整い、デジタル活用の定着にも貢献している。


導入


グローバルに拡大する製造業を支えるIT部門の使命

芝浦機械は1938年に創業し、射出成形機やダイカストマシン、押出成形機、工作機械、超精密加工機、産業用ロボット、電子制御装置などの開発、製造、販売を手掛ける総合機械メーカーです。長らく東芝グループの一員として事業を展開してきましたが、2020年4月に現社名へ変更し、現在では海外売上比率約77%を誇るグローバル企業として、自動車・航空・半導体など幅広い産業の製造設備を供給しています。近年はインドに第二工場を設けて射出成形機の生産能力を拡充するなど、アジア・中東・ヨーロッパ市場への積極的な展開を加速しています。

同社にてグループ内のITインフラ全般の管理を担うのが、経営管理本部システム戦略部ITインフラ管理課です。サーバーやネットワーク、クライアントPC、セキュリティなどの維持管理に加え、国内外グループ会社のIT担当者と連携することで全社のITガバナンスを確保し、グループ全体で最適なIT環境を実現することを使命としています。「グローバルな事業を支える当社のITインフラを整備して安全・安心を維持することが私たちのミッションです」と同課 課長を務める森栄一氏は語ります。

管理の限界を招いた「バラバラな調達」の実態

芝浦機械では、グループ全体で約2,700台のPCを所有していましたが、その管理を担うITインフラ管理課では対応に苦慮していました。この背景として、さかのぼること2019年から2020年、同社ではWindows 7のサポート終了に合わせてWindows 10への移行を進めていたものの、対応が長期にわたり、かつ五月雨式での導入となったことで、結果的に機種の混在を招きました。

動作検証が追いつかず、さらにはWindows Updateを適用すると動作しないものも発生したためにアップデートを停止せざるを得ない状況に陥り、最終的には多くのPCがサポート切れのまま稼働し続けることになりました。

さらに深刻だったのが、調達の分散化です。PCはITインフラ管理課による調達を原則とするものの、当時コロナ禍による混乱もあいまって供給が滞ったこともあり、部門が独自に中古PCを購入するなどの事態も生じていました。これによりPCの保有形態は購入・リース・レンタルが入り混じった状態に。さらに、機種・保守契約・リース期間がそれぞれ異なるため、ITインフラ管理課では全体の把握ができず、管理の属人化が進むほか、業務効率を低下させる要因となっていました。

「例えばバッテリーの故障対応1つとっても、まず機種は何か、レンタルか購入かリースかという確認から始まるため、対応パターンが複雑化してしまっていました」と森氏は振り返ります。加えて旧環境では、ある調達先の特定ロットにてPC故障率が約25%に達する事態も発生しました。バッテリーが最短1年で利用できなくなるケースや筐体が膨らむ膨張事故も相次ぎ、同課では常時何らかの故障対応に追われる状況が続いていました。

「サポート先がバラバラであったので、状況がわからなくなってしまうことがあり、対応漏れも生じていました」とITインフラ管理課の竹井悠人氏。さらに「修理費は各部門の予算から突発的に支出されていたため、ITインフラ管理課としてはPC関連コストの全体像が見えない状態が続いていることも課題でした」と続けます。

標準機種に統一する方針でPCリプレースを計画

こうした課題を受け、芝浦機械ではPC管理におけるガバナンスの抜本的な立て直しに着手。「抱えている課題を包括的に解決する」ことをコンセプトに取り組みを進めていきました。具体的には、5年間のレンタル期間中、モバイルPCの機種を3種類以下に絞り、グループ全体のPCを標準機種に統一する方針を定め管理の標準化・効率化を推進しました。

「例えるなら、航空会社が機種を統一してメンテナンスコストを抑えているのと同じ発想です。機種が揃えば、Windows Updateの動作検証も最小限で済みます」と森氏は説明します。ITインフラ管理課が予算を一元管理し、調達・保守・リースを5年間まとめて契約することで突発的な修理費をゼロにすることも目標に据え、選定作業を進めたのち、経営会議での承認を得ました。

この結果として採用されたのがレノボのThinkPad X13 Gen 5を中心とした製品群です。決め手となったのは価格競争力、充実した保守・保証の提案内容、そして製品の軽量性と堅牢性でした。ThinkPad X13がキーボードフレームにリサイクルマグネシウム含有素材を採用し、製品として耐衝撃性に優れている点も評価の一因となりました。

「ITインフラはケチってはいけないというのが私の持論です。例えば営業担当者が日々の営業活動の際、外出先でバッテリー切れになって困ってしまう事態を防がなければなりませんし、また内勤の社員もPCの動作にストレスを感じない快適な環境にすべきと考えました」(森氏)

大規模リプレースを工夫し、約2,700台を1年半で展開

一方で社内展開にあたって最大の課題となったのは、スケジュール管理でした。Windows 10のサポート終了(2025年10月)という期限の制約はもちろん、長期化すれば機種が年単位で切り替わるリスクもあることから、1~1.5年以内での全社展開を目標に設定しました。

早期展開のため、社内アンケートを実施して部門ごとの需要を事前に把握し先行発注する仕組みを構築しました。レンタル会社と連携し、「あなたの部門には何月に届きます」という案内を繰り返すことでユーザーの準備を促しながら、3カ月程度で各部門へ順次展開していきました。

「一番大変だったのは台数の取りまとめです。部門によって繁忙期が異なり、なかなか回答が得られなかったり、割り当て後に変更要望が来たりしたので、管理表とにらめっこしながら部門間の調整に追われました」と竹井氏は当時の苦労を語ります。

また、以前は自部門で行っていたキッティングを外部のレンタル会社側に委託し、ITインフラ管理課はスケジュール管理・台数コントロールに集中できる体制を整えました。こうした取り組みの結果、前回のリプレースで3年を要した展開を1.5年に短縮することに成功しています。ITインフラ管理課の大賀紫葉氏は「業務部門からのThinkPad X13の人気の高さには驚きました。頼んでも頼んでもまだ欲しいと言われる場面が続きました」と振り返ります。

TAMレポートによって保守の可視化が可能に

こうしてThinkPad X13の大規模な導入を完了した芝浦機械ですが、導入後に大きく変わったのが、保守管理の質です。レノボのTAM(テクニカルアカウントマネージャー)から月次で提供される保守レポートにより、故障傾向・修理内容・対応状況が一元的に可視化されるようになりました。

「以前はこのような管理の仕方自体ができていなかったので大きな効果を感じています。今後は状況が可視化されることで改善に向けたPDCAサイクルを回せるようになります。例えばデータからキーボードに関する問合せが多いと分かれば、使い方の指導を計画するといった打ち手が取れるようになります」と竹井氏は語ります。グループ会社内のPCの保守対応もレポートを活用した分散管理が進み始めており、IT部門の業務負荷は着実に軽減されています。

さらに、故障率の改善は数字にも明確に表れています。先述のように、かつて他社のPC利用時に20~30件に上っていたバッテリー不調は、ThinkPad X13への移行後は約2年間でわずか1件にとどまっています。

モビリティの向上と新入社員教育のデジタル化を促進

軽量なThinkPad X13の導入は、社員の日常業務にも目に見える変化をもたらしました。以前は自席での作業が中心で、会議室へはタブレットや共有PCを別途持ち込むスタイルが一般的でしたが、ThinkPad X13導入後は自身のPCをそのまま会議室に持ち込む社員が急増しています。

「以前はデスクトップを使っていた方が多かったのですが、ThinkPad X13に切り替えた方が非常に増えました。現在では全体でモバイルの比率がデスクトップを上回っています」と竹井氏は説明します。軽量・堅牢なThinkPad X13は、モビリティの観点から製造業の現場における利便性向上に着実に貢献しています。

さらに、今回の大規模なPC導入では台数に余裕ができたことで、2026年4月入社の新入社員研修時点からの全員へのPC支給を行うようになりました。技術系の新入社員には当初からCAD研修も可能になり、人事部門でもこれまで紙を用いた連絡からデジタルをベースとした連絡を含め、これまでできなかった方式での新人教育が始まっています。

期待値を満たしたその先へ ── 次のPDCAに向けて

今回のThinkPad X13を中心とした、ThinkCenterやThinkStationの導入を振り返り、森氏は「製品選定からサポート・アフターサービスまで、現時点では期待値を満たしています。PDCAサイクルが1周したときにどう評価できるかが、次の課題だと考えています」と語ります。具体的な要望としては、バッテリー交換のしやすさへの期待が挙がりました。

最後に森氏は「会社支給のPCはしばしば乱暴に扱われがちな側面もありますが、それでも、社員一人ひとりが大切に使いたいと感じられる製品であってほしいと思っています。長く使えるよう、メンテナンスしやすく、使いやすい製品をこれからも提供していただけるとありがたいです」と語り、レノボに対する長期的なパートナーとしての期待を示しました。


お客様プロフィール

お客様

芝浦機械株式会社

所在地

東京本社:東京都千代田区内幸町2-2-2 富国生命ビル

設立

1938年12月


芝浦機械株式会社

部門ごとにバラバラだったPC調達を一元管理
約2,700台のThinkPad X13を中心としたレノボ製品へのリプレースによりPC管理のガバナンスと運用保守を強化

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