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導入事例

学校法人田村学園 多摩大学

ノートPCとしてもタブレットとしても使えるThinkPad 10を新入生に配付。多様な利用スタイルに対応するPCで充実したキャンパスライフをサポート。

導入について

学生たちがタッチ、ペン、キーボードといった多様な入力スタイルを駆使し、自由な発想のもとでITをフルに活用できる端末環境が実現されました。

学校法人田村学園 多摩大学
経営情報学部 大学院経営情報学研究科 MIC長 教授
志賀 敏宏 氏

在学中にITの活用スキルを最大限に磨けるように1人1台のPCを配付

多摩大学は、多摩キャンパスを拠点とする経営情報学部と湘南キャンパスを拠点とするグローバルスタディーズ学部から構成されます。同大学は、国際性、学際性、実際性という3つのキーワードを基本理念として掲げ、社会生活で役立つ「実学」を強く意識した教育体系を築き上げています。そして、このような実学に対する取り組みの一環として、2002年度から両学部の新入生に1人1台のPCを配付するようになりました。

同大学 経営情報学部 大学院経営情報学研究科 教授で、学内のICT運営に携わるMIC(メディア・インフォメーション・センター)長も務めている志賀敏宏氏は、学生に1人1台のPCを配付している背景について「多摩大学は、常に時代のニーズに沿った教育を提供することに注力しています。特に21世紀に入ってからは、ITの活用スキルが強く求められる時代となっています。当大学は、古くからPC教室を設けて情報関連の教育に力を入れてきましたがPCをさらに身近な存在として使いこなすために、学生に1人1台のPCを配付する決断を下しました。2001年度には一部の学生に対して試験的にPCを配付し、2002年度からその範囲を新入生全員に広げています」と述べています。

同大学は、学生たちが気軽に持ち運べることを重視し、できる限り薄型・軽量のノートPCを配付してきました。当初は入学時にPCを貸与し、卒業時に返却してもらう形をとっていましたが、卒業後にも手元にあるPCを活用してもらいたいという大学側の強い思いから、2009年度以降は完全に渡し切りのスタイルへと切り替えています。

教務の立場から学内ICTの企画・運営に携わっている同大学 教務課(情報担当) 企画・評価室 係長の公平正一氏は、「PCを取り巻く最新の技術動向や学生に対するアンケートの結果に基づき、次年度に配付するPCを選定しています。渡し切りの形に切り替えた2009年度以降は、IdeaPad S10、ThinkPad X100、ThinkPad Edge、ThinkPad X121e、ThinkPad E135といったように、レノボ製品を継続的に採用してきました」と説明します。

学内システムの拡充とともにクラウドサービスも積極的に採用

多摩大学は、学生に対する専用PCの配付にとどまらず、キャンパスシステムT-Next、ファイルシステム、印刷システム、VPN接続サービス、eラーニングシステムなど、充実したキャンパスライフを支援するITインフラの整備にも積極的に取り組んでいます。

また、教育機関向けのGoogle Apps for Education™をいち早く導入し、WebメールサービスのGmail™や大容量のファイル保管・共有が可能なGoogle ドライブ™の利用環境を学生に提供しています。在学時のGoogle™アカウントは卒業後にも利用できることから、社会に出てからも学生時代に作り上げた人脈などを存分に活かせます。

同大学は、こうした数々の学内システムやクラウドサービスを快適に利用できるネットワーク環境として、キャンパス全体をほぼ網羅する無線LANインフラを構築しています。無線LANアクセスポイントの台数は、多摩キャンパスだけでも89台に及びます。

公平氏は、「当大学の無線LAN環境は、カバーエリアが広いだけでなく、接続の敷居も大きく下げています。学生たちは、大学から提供されたユーザーアカウントを用いて、大学が配付したPCだけでなく、個人所有のスマートフォンなども自由に接続できます。もちろん運営サイドとしてはセキュリティ面での課題も少なからずありますが、それ以上にICTを制約なく活用してもらうメリットのほうがはるかに大きいと判断した上での取り組みです」と語ります。

情報の受け手と送り手という双方の使い方でバランスよく扱える2 in 1タブレットを採用

多摩大学は、タッチ操作に対応したモバイル端末の急速な普及を受け、学生に配付するPCにもタブレットタイプのモデルを採用する検討に入りました。

公平氏は、タブレットに注目した背景を「タブレットは、ノートPCよりも薄くて軽く、学生たちがもっと気軽に持ち運べるモバイル端末です。また、タッチ操作によって直感的に扱えるため、電子化された資料を講義中に閲覧する用途や、複数の学生がディスカッションしながら学びあうアクティブラーニング(能動的学習)に適しています。Google Apps™などのクラウドサービスも積極的に取り入れている当大学なら、タブレットを通じて学内での利用ケースをさらに広げられると期待したのです」と述べています。

学生に配付するタブレットを選定する際には、既存の教務系システムやeラーニングシステムがMicrosoft® Windows®ベースの端末に最適化されていること、学生の就職先にあるPCの多くがWindows®ベースであること、レポートの作成やプログラミングには打鍵性に優れたキーボードが不可欠であることなどを踏まえ、専用キーボードとの組み合わせに対応したWindows® 8/8.1ベースの2 in 1タブレットを選択しています。

志賀氏は、2 in 1タブレットのメリットを「多摩大学は、単に情報を活用するだけではなく、価値ある情報を自ら発信できるような人材を育成したいと考えています。タブレットは情報活用にはたいへん適していますが、情報を発信する用途には依然として本格的なキーボードを備えたPCが必要になります。今回は、PCとしてもタブレットとしても使えるWindows®ベースの2 in 1タブレットを採用し、情報の受け手と送り手という双方の使い方でバランスよく扱える形を目指しました」と語っています。

電子接点方式のキーボードを組み合わせたThinkPad 10により、タブレット本体との接続トラブルやキーボード自身の煩わしい充電から解放されました。

学校法人田村学園 多摩大学
教務課(情報担当) 企画・評価室 係長
公平 正一 氏

電子接点方式の専用キーボードを組み合わせたThinkPad 10を採用

多摩大学は、2014年度より経営情報学部の新入生に対して2 in 1タブレットを配付しています。これにより、学生の満足度やPCの持参率もさらに向上したことから、2015年度に配付する端末も2 in 1タブレットを前提とした機種選定が進められました。

2014年度に配付した2 in 1タブレットは、Bluetooth接続のキーボードを備えていましたが、キーボードを認識できないトラブルが発生したり、キーボード自身の煩わしい充電作業が指摘されていました。そこで2015年度には、電子接点方式のキーボードを備えたレノボのWindows® 8.1搭載タブレット『ThinkPad 10』を選択しています。

ThinkPad 10は、その心臓部としてクアッドコアのインテル® Atom™プロセッサー Z3700シリーズを搭載し、厚さ8.95mm、重さ約590g(タブレット本体)というコンパクトな筐体で、やりたいことをストレスなくこなせる優れた処理能力と終日使い続けられる最大で約10.2時間のバッテリー駆動(Wi-Fi併用時)を実現しています。

公平氏は、「日常的な利用でストレスなく扱える処理性能とバッテリー駆動時間、打鍵性に優れたキーボード、4年間の在学中にきちんと使い続けられる堅牢性、充実したサポート保守体制、求めやすい価格など、さまざまな観点から最もバランスのとれた製品を探し求め、ThinkPad 10へとたどり着きました」と述べています。

同大学は、産業界で活躍した人材を教員として登用していることでも知られ、志賀氏もまた民間企業において技術者やコンサルタントとして活躍してきた経緯を持ちます。同氏は、当時を振り返りながら、「私がかつて働いていた職場にはThinkPadが数多くあり、そのような経験からレノボ製品に対してプロフェッショナルツールとして絶大な信頼感を抱くようになりました。このような私自身の思い入れとも整合し、当大学でもレノボ製品が継続的に採用されています。」と説明を加えます。

タッチやペンによる直感的な操作を取り入れたタブレットならではの活用スタイルも浸透中

2014年度には、経営情報学部の新入生から先行的に2 in 1タブレットを配付しましたが、ノートPCと同様に扱える使い勝手の良さを高く評価し、2015年度にはグローバルスタディーズ学部の新入生にも2 in 1タブレットとしてThinkPad 10を配付することが決まりました。

2015年度の新入生に配付されたThinkPad 10は、経営情報学部が360台、グローバルスタディーズ学部が160台となっています。

シーンに合わせてさまざまな使い方ができるThinkPad 10を導入したことで、キャンパスのどこにいてもレポートの作成やeラーニング、語学学習などに打ち込めるPC環境が生まれています。また、ディスカッション形式での講義やプレゼンテーションにおいて、画面へのタッチ操作と専用ペン(ThinkPad Tabletペン)による操作を積極的に取り入れるなど、タブレットならではの活用スタイルも着実に浸透しつつあります。

同大学は、本格的なプログラミングや画像処理といった高負荷の作業を快適にこなせるPC教室も用意しています。例えば、多摩キャンパスには2つのPC教室があり、いずれの教室にも省スペース型のデスクトップPC『ThinkCentre M73 Small』を多数設置しています。高い処理能力を備えたThinkPad 10なら、学生の日常的な作業にはおおむね対応できますが、学内に据え置かれたデスクトップPCも使い分けられるようにすることで、学生のさまざまな要求に対して全方位で応えられる端末環境を提供しています。

タブレットの利点を最大限に引き出せる教育体制を目指す

多摩大学は、学生たちに定期的なアンケートを実施し、学内でPCをどのように役立てているかに関する調査を行っています。その結果、ノートPCから2 in 1タブレットへと切り替えたことで、学生たちが大学にPCを持参する割合が約20%も高まっていることが分かりました。特にThinkPad 10は、付属キーボードを別途充電する手間も省かれたことから、持参率のさらなる向上に貢献できています。

公平氏は、「モバイル利用を前提に設計されたThinkPad 10は、やりたいことを快適にこなせる優れた処理能力と丸一日のキャンパスライフに求められる長時間のバッテリー駆動をきちんと両立させています。だからこそ、学生たちがPCを積極的に持ち歩くようになったのだと考えています」と述べています。

今後は、PCの持参率を100%に限りなく近づけていくため、日々の講義や自学自習で2 in 1タブレットをさらに活用してもらえるような環境作りを目指します。

志賀氏は、「2 in 1タブレットに切り替えたことでPCは大幅に持参しやすくなりましたが、持参率の向上が最終目的ではありません。

これから強化すべき施策は、学生たちが2 in 1タブレットを大学でさらに活用できる環境を構築していくことです。例えば、情報系以外のさまざまな講義でタブレットを積極的に取り入れてみたり、タブレットに対応したeラーニング教材の拡充を図っていくといった取り組みが挙げられます」と語っています。

2015年秋頃には、2016年度の新入生に配付するPCの選定作業が始まります。同大学は、2016年度以降も引き続き2 in 1タブレットの採用を前向きに検討します。

志賀氏は、「昨今では、IoT(Internet of Things:もののインターネット)やビッグデータといった新しい時代に突入していますので、学生たちに1人1台の高性能なPCを持たせて、身の回りにある多種多様な情報をもっと積極的に活用してもらいたいと考えています。そして、当大学でも注力し始めたクラウド教育を中心に、教育のさらなる改革にはICTの強化が不可欠です。レノボには、2 in 1タブレットやサーバーといったハードウェアの提供にとどまらず、教育機関に関連した国内外の事例紹介や投資対効果の高い教育系ソリューションの提案など、教務の面でも力強くサポートしていただけることを切に願っています」と述べ、今後のレノボにも大きな期待を寄せています。

2015年6月取材

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