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導入事例

東急テクノシステム株式会社

成功のカギは長時間安定稼働
業界初「鉄道員向けVRシミュレータ」に採用されたワークステーション

導入について

VR技術で訓練シミュレータを省スペース化

東急テクノシステムは、鉄道車両の改造・修理専門会社として1940年に創設され、鉄道・バスなどの公共交通機関のインフラを長く支えてきた企業です。鉄道電気設備の施工・保守、乗務員訓練用のシミュレータ・教材の開発、バスの改造・修理などの事業を手掛け、なかでも教育用の電子教材や訓練用シミュレータは、運転士や車掌を養成段階からサポートし、乗客の安全を守るために欠かせない仕組みとして、東急グループや他の鉄道会社から高く評価されています。

実際、鉄道員の教育教材については、全国のJRや民鉄向けにこれまで100件以上の電子教材「CAI(Computer Assisted Instruction)」を製作、納入実績で日本トップクラスの実績を誇ります。教材は、鉄道車両の仕組みや関係法規、運転取扱方法などを2次元(2D)・3次元(3D)のCGを用いてわかりやすく解説しています。

こうした教材を最大限に生かすための装置が鉄道員訓練用シミュレータです。ただし、従来のシミュレータは、車体や運転台のモックアップ機器が大きく重く、設置場所が専用の訓練施設などに限定されていました。そのため鉄道会社では、各所の人員を特定の施設に集めて訓練を行うしかなく、通常のオフィスで日常的に訓練を実施することは困難でした。また、映像についても、運転台周辺にディスプレイを設置してそれを覗くかたちになるため、実際に目に見える景色との違いがありました。加えて、機器の導入・設置、メンテナンスには相応の手間とコスト、時間がかかっていたのです。

これらの課題を一挙に解決するために開発されたのが、VR(Virtual Reality:仮想現実)技術を使った鉄道訓練シミュレータ(以下、「VRシミュレータ」)です。開発の狙いについて、東急テクノシステムの成長戦略推進室 部長の養田新一氏はこう説明を加えます。

「VR技術の採用で我々が狙った最大の効果は、シミュレータの省スペース化と臨場感の向上です。我々が開発したVRシミュレータでは、ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)を通じて、本物の映像から作成したリアルなCGが目の前で映し出されます。人や機器は“本当にそこにある”ように動き、頭を動かせば映る映像もリアルタイムに変化します。そんな臨場感の下で日常的に訓練を行えば、高い学習効果が生み出されるのです」

VRシミュレータは、HMDにHTC社が開発したVR特化型のHMDを採用。このHMDは、広い視野角を備え、内蔵するモーションセンサを使って、頭の動きや立ち位置などを正確に検出できることが特徴です。映像は実際に目で見ているのと同じように360度全周でリアルタイムに変化します。また、付属するコントローラーを手に持って動かすと、現実に近い感覚で旗を振ったり、手を動かしたりといった動作のシミュレーションが可能となり、実地では難しい訓練を仮想的にリアルに体験することが可能となっています。

「訓練では、講師となる側がシステムの管理画面を見て、HMDに流す映像を操作します。訓練する人のレベルに応じて映像を変えたりすることも可能で、単に映像を配信するだけでなく、突発的な事故の発生など、リアルな訓練をインタラクティブに行うことができるのです」と、同社の成長戦略推進室 課長補佐の長束晃一氏は説明します。

従来の訓練シミュレータとVRによるシミュレータの空間比較。ワークステーションとヘッドマウントディスプレイがあれば、そこが訓練場となる。

ThinkStation採用の決め手は「VRマシン」としてのリアルな実力

もちろん、このVRシミュレータをスムーズに動作させるには、高性能・高信頼のコンピュータ(ワークステーション)が必要です。そのワークステーションとして、東急テクノシステムが採用したのがレノボの「ThinkStation P710/P510」です。同社では、システム開発段階から ThinkStation P710 を利用し、顧客に提供する製品の環境としてP510も併せて利用しています。

同社が ThinkStation を採用した理由はシンプルです。このワークステーションがVRシミュレータの稼働環境に求められる要件を満たしていたからにほかなりません。

その要件について、長束氏は次のように説明します。
「訓練教材となる3DCGの映像は、Windows PCで動作するVRアプリケーションとして開発しています。その映像を淀みなく再生するには、高性能なGPUと相性の良いハイスペックなワークステーションが必要です。また、単に性能が良いばかりではなく、長時間にわたる訓練の中で、VRの映像をしっかりと再生し続けられる安定性も求められます。実際、GPUやソフトウェアとの組み合わせの中で、ワークステーションの動作に不具合が発生する場合があります。そうした不具合を起こさない信頼性も、我々がワークステーションに求めた重要な要件でした」
インテル® Xeon® プロセッサー E5-2600 v4ファミリー搭載の「ThinkStation P710/P510」は、処理性能や信頼性が高いうえに、HMDとの相性も良く、NVIDIA VR-Ready認証により「VR対応」が保証されていました。それが採用の大きなポイントになったと、長束氏は付け加えます。

「ThinkStation P710/P510 は、3Dデジタルコンテンツ制作や3D CAD/CAE、4K動画編集に最適化された製品で、VRでの動作も保証していました。VR対応を謳っていても、実際には思ったように動かない製品もあります。レノボの実績や品質保証の取り組みを見て、これは安心して利用できると納得できたことが採用の決め手になりました」(長束氏)。

一方、東急テクノシステム 営業本部 総合営業部 営業一課 主任の秋山拓也氏は、VRシミュレータを製品として顧客に提供する際のコストメリットや納期、運用・サポート体制の充実が魅力だったとしています。

「お客様の環境にVRシミュレータを導入する際には、設置場所の提案やシステムの構築・設定、運用時のトラブルシューティングなど多面的な提案を含めたサポートを提供する必要があります。レノボには、製品の堅牢性や障害発生率の低さ、トラブルシューティングのしやすさ、コストパフォーマンス、製品の調達力など、多くの点でビジネスパートナーとしての安心感がありました」(秋山氏)。

長時間連続再生テストもクリア。ThinkStation で高まるVRシミュレータの製品力。

VRシミュレータの開発は2014年から始まり、2015年4月に製品発表以来、進化を続けています。

ThinkStation 採用は、そのVRシミュレータの製品力向上にも貢献しています。例えば、ThinkStation は高い処理性能と描画性能を有しているため、VRコンテンツの再生やHMD制御など、シミュレータの運用に必要な処理を1台で行うことも可能です。

「VRシミュレータを何台のワークステーションによって運用するかはシミュレータ構成やお客様の要望によりますが、1台のワークステーションで運用すれば、システムの設置スペースをより小さくできますし、オフィスの会議室程度の広さがあれば、シミュレータによる訓練が十分に行え、システムの設置・移動の手間もより少なくて済みます。訓練数の増加は安全な運行や有事対応の迅速化に直結するものです。ですから、VRシミュレータを用いて、日々の日常業務の中に訓練を組み込んで運用できる意味はとても大きいのです」(養田氏)。

ThinkStation 採用のもう1つの効果は安定性と信頼性の確保です。機器の故障や、映像配信の遅延・停止は、訓練に支障をきたします。また、システムが故障すれば、修理している間、訓練ができなくなり、業務にも悪影響を与えかねません。その点、ThinkStation は導入後の動作検証で10時間連続再生などのテストもクリアし、本番環境でも、トラブルなく映像の処理を続けています。ThinkStation の特長である冷却性能・クーリング設計によって実現した信頼性がいかんなく発揮されています。

革新的なTri-Channel™ クーリングとエアーバッフルにより最大のエアフローを実現、プロセッサーやメモリーをはじめ各コンポーネントをクールに保ちます。
エアーバッフルはファンを付けないシンプルな設計のため、メンテナンス性や静音性にも優れています。歴代の ThinkStation の特長である冷却性と静音性の伝統を受け継いでいます。

  • Tri-Channelクーリング

  • ダイレクトクーリング・エアーバッフル

技術の進化をとらえた体感型教材の提供へ

東急テクノシステムでは今後もVRシミュレータの販売促進・普及に力を注ぐとともに、導入企業による一層の活用を支援するサポートを提供し続けていく構えです。

とはいえ、HMDを使ったVRシミュレータは業界初の製品です。可能性は無限大ではあるものの、トラブルなど予期せぬ事態が起こる可能性はゼロではありません。「そうした事態にも地道に対応しながら、システムや教材、サポート体制の改善を続けていきたいと思います」と秋山氏は話します。

また、教材を充実させる取り組みも進めています。
「重要なのは講師も訓練者も、実際の業務に役に立つと思える教材です。教材の作成はシナリオ制作が最も時間と手間のかかる部分で、お客様のご意見を聞きながら、行動分析など新たな手法も導入し、さまざまなリクエストに対応できる教材を作成していきたいと考えています」と長束氏は説明します。

VRシミュレータは、東急テクノシステムの創立75周年の節目に発表された戦略製品です。同社では、これまでの経験と実績、そしてThinkStation のパワーを生かしながら、今後も鉄道業界をはじめ、ハイクオリティな研修を必要とする業界に向けて幅広く体感型教材を開発していく計画です。

VRシミュレータのインフラには、スペック上の処理性能はもとより、安定した動作が強く求められます。それが、レノボの ThinkStation を採用した大きな理由です。

東急テクノシステム株式会社 成長戦略推進室 部長
養田 新一 氏

10時間連続再生テストもクリアし、さらに静音性も評価され、本番環境でも問題なく稼働を続けています。

東急テクノシステム株式会社 成長戦略推進室 課長補佐
長束 晃一 氏

レノボには、製品の強さはもとより、コストパフォーマンスや調達力、サポート力など、ビジネスパートナーとして大きな安心感があります。

東急テクノシステム株式会社 営業本部 総合営業部 営業一課 主任
秋山 拓也 氏

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