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導入事例

国立大学法人京都大学

これからのテクノロジーを担う若者へ
京大ロボットサークル国際大会ベスト8
~自律移動を支える頭脳にThinkPad X1 Carbonを採用~

導入について

京大の“自由さ”が培った勝手に楽しむロボットサークル

――まずは、機械研究会について教えてもらえますか。

森田さん:NHKが91年から開始した「NHK学生ロボコン」へ参加のため、95年に創説されたとOBから伝え聞いています。ただ、人手や予算などが厳しく、参加したのは01年、03年、05年の3度だけで、1度も勝ったことはありませんでした。
その後、他のロボット競技会に有志が出場し始め、ここ数年だけでも好成績を残しています。ロボット製作に必要な工作機械や作業場所は、簡単には手に入りません。なので、今の機械研究会は、回路設計やプログラミング、機械工作に興味のあるロボット好きが集まり、各人が金を出し合い勝手に楽しむ場といった方が近いでしょう。実際に、一丸となってロボットを作ることも少ないですし、誰が何をやっても互いに何も言わない(笑)。工学部を中心に、理学部や薬学部なども合わせて約40名の学生が参加しています。


――松野教授は顧問として機械研究会とどう関わっているのでしょう。

松野教授:私は機械と電気、制御の融合によるインテリジェントな機械システムを目指す「メカトロニクス研究室」を運営しています。その関係で2008年に顧問を引き継ぎましたが、機械研には好きな人が勝手に楽しむという土壌が出来上がっており、これまで助言らしい助言は一度もありません。もっとも、これが自由な校風の京大らしさで、だからこそ培える自主性があります。手伝ったことと言えば、ロボコン出場の予算確保や事務手続き程度です。

森田さん:その節は、大変ありがとうございました!

――ロボコンへの参加で、メンバーの方々は自身の学業や将来で何か手応えを感じましたか。

松岡さん:よくそう聞かれるのですが、正直、よくわかりません。僕らは全員、研究室にまだ入る前で、おまけにメンバーの学部とチームでの役割が、電気電子学科がハード製作を受け持つなど、趣味の延長という部分が強くて合致していないんです。

森田さん:私は物理工学科で今回、リーダーとしてロボット製作の全般を見る役回りだったんですが、漠然とはしていますが、どんな部分でも構わないので将来、ロボット開発に携われればと思っています。

松野教授:メカトロニクス研究室としては、多くのロボット技術者を名だたる大手を中心に輩出してきました。その中には機械研究会に所属していたOBも多く、同じ道に進むことも十分に考えられますね。

見切り発車ながら、なぜかトントン拍子に出場が決定

――ロボコン参加は15年ぶり。動機は何でしょう。

森田さん:2018年のロボコンのライブ配信を教室に集まり皆で見ていた時、急に出たくなって、で、無邪気にやりたいと言ったんです。すると、あれよあれよと話が進み、予算やスタッフの問題はさておき、なぜか出ることが本決まりとなってしまいました(笑)。

――実際に動いた方が早かった。

森田さん:いえ、そんなことはなく、見切り発車なので、その後が悲惨でした。まずメンバーから2万円ずつ集めたのですが予算がぜんぜん足りない。仕方がないのでOBに寄付を募ったのですが、そこで結構な額を支援してもらえたのには感謝するしかありません。中でも社会人になってから2回、他のロボット競技会で個人優勝した、とある大手IT企業のOBには、1回分の優勝金を寄付してもらえました。
同時に人集めも始め、昨年はたまたま、ハードとソフトのそれぞれで技術力があるメンバーが都合よく揃っていて、ロボコンのルール発表がある9月までに、10名のメンバーを何とか集められたという感じです。

ロボットは各種障害を避けながら走る(出典:NHK学生ロボコン2019ルールブック)

森田さんの「やりたい」という言葉に端を発したロボコン参加。山あり谷ありながらも、何とかでロボット製作が本格的に動き始めます。挑むことになったロボコン競技は、モンゴルの文化である「馬による駅伝メッセンジャーシステム」をモチーフにした「グレート・ウルトゥー」です。馬に見立てた2台のロボットを使い、各種障害を避けつつ、「ゲルゲ」と呼ばれる通行証を駅伝方式でゴールまで運ぶ早さを競います。途中では、「シャガイ」と呼ばれるサイコロに似たオブジェクトを投げて狙い通りの目を出さなければ進めないというポイントもあります。

――どんなロボットを作ったのですか。

松岡さん:我々のロボットは、赤外線を全方位に放射し、その反射波をセンサーが捉え、障害物の位置や距離を計算して認識し自律移動します。似たコンセプトのロボットはほかにもありましたが、その頭脳にノートPCを用いていたのは我々だけです。他チームはRaspberry Pi(ラズベリー パイ)のような超小型コンピュータを利用していましたが、ノートPCであれば、ディスプレイやキーボードが使え、トラブっても即座に対応できると考えてのことです。

――勝てる自信はありましたか?

森田さん:メンバー全員、本当にまったくありませんでした(笑)。事前審査で落ちることを覚悟していて、なので、本選出場が決まっただけで全員喜びまくって。ただ、予選リーグを勝ち抜き、決勝リーグでも勝ち進んでいくうちに、あれ、これは事前に予想した内容とはまったく違うぞ……と。

自身の現状を分かっていたからこその“マジか……”

――と言いますと。

松岡さん:予選と決勝の両方で、我々は東京大学や早稲田大学、東京工業大学など、過去に優勝経験のある競合チームとことごとく対戦したんです。事前のテストランでの最速タイムは、我々の55秒より30秒以上早いチームもあり、彼らのロボットは我々よりも圧倒的に優れていました。当初は、そうしたチームとあたるのはくじ運が悪いと嘆いたんですが、相手のトラブルで我々が勝ち上がり、あまつさえ優勝までしてしまったんです。

松野教授:15年ぶりとなれば本選への出場だけでも大したもので、優勝となればなおさらです。それも、得意分野の異なるメンバーが、無駄口を叩きつつもチームワーク良く製作に取り組み、信頼性の高いロボットを完成させたからでしょう。


森田さん:それはそうなのですが、優勝すればABUロボコンのためにモンゴルまで出かけねばならない。でも、我々は全員、心の中で、そんな余裕は機械研にはないぞ、と(笑)。それに、トラブルさえなければ、対戦相手だったチームの方が圧倒的に早い。なのに、日本代表にまでなってしまい、俺らがマジで行っていいんかい、と結構なショックというか(笑)。

――ABUロボコンに向け何が課題だったんですか。

赤外線の反射波を基に、障害物の位置や距離を測定するセンサーで、ロボットが周囲の状況を認識する

松本さん:単純にノートPCの性能です。ロボットがコース内の障害物を回避するには、周辺状況のリアルタイムな把握が欠かせず、移動中、障害物の把握で膨大な計算処理が発生しますが、予算面で使い古しのノートPCを使っていたため、処理能力が限界に来ていたんです。

竹澤さん:全センサーデータを処理しては移動に処理が追い付きません。対策としてデータを間引き、計算量を減らすことで処理を間に合わせていました。ですが、そのためにデータの質が低下してしまっていて、今度は余裕が5~10cmしかないコースでの攻めの走りに必要な、より精緻な挙動制御が難しくなっていたんです。タイムを短縮するにはPCを良いものに替えるしかなく、でも、予算がないのでどう用意すればいいのかと……。


やるべきことが分かっているのに行えない。身動きが取ないジレンマの中で、機械研究会に朗報が届きます。もともと機械研究会にはレノボのThinkPadを愛用するユーザーが在籍しており、機械研究会の苦労がSNSを介してレノボの耳に届きます。レノボは、STEM(科学・技術・工学・数学)教育の推進事業をはじめとした社会貢献活動をグローバルに展開しており、ロボットの自律移動がこれからの社会へ与えるインパクトの大きさ、学術的な意義、学生たちの熱意に共感し、機械研究会にノートPCの無償貸与を申し出ました。


国外の技術力の高さを知ったうえで新たな挑戦

――PCの提供を受けてロボットは変わりましたか?

竹澤さん:それはもう(満面の笑み)。ソフトウェア側の問題は一気に解消されました。

森田さん:ただ、ハードウェアの問題で35秒までしかタイムを短縮できず、予選は突破しましたが決勝リーグは1回戦負けです。でも、技術的に高いロボットが多く、結果には納得しています。

――それでもABUロボコンの参加17チーム中8位です。また、ベストデザイン賞も受賞されています。

オブジェクト「シャガイ」を掴む機構と投げる機構が同じという独自性があり、デザイン賞も獲得した

松岡さん:正直、ベストデザイン賞はまったくの予想外でした。競技中、「シャガイ」という物体を掴み、投げるという2つのアクションをロボットが行うのですが、それらを同一の機構で行ったのは我々だけという独自性が評価されたようです。

――来年も参加しますか。

森田さん:ロボコンを通じて、他チームと交流する機会が何度かありました。そこで中国チームの技術レベルの高さを目の当たりにして、できるならもう一度挑戦してみたいと考えています。今年以上の成績はさすがに難しいでしょうが、ロボットのレベルを今年以上に引き上げることは可能です。そのために、まずはThinkPad X1 Carbonで制御ノウハウを蓄積します。


ロボット好きがレノボに寄せる期待

――数あるレノボのPCの中で、ThinkPad X1Carbonを選んだ理由は?

レノボのPCはロボットの壁面に搭載され、移動しながらセンサーデータの処理を行う

竹澤さん:いろいろあるのですが、一番大きいのは大量データの高速処理が可能な最新の第8世代インテル Coreプロセッサを搭載していたことです。メンバーが今、使っている新しめのノートPCで試した結果からすると、この条件は外せませんでした。

松岡さん:ロボットが走る時の振動や、障害物にぶつかった時の衝撃に耐えねばなりませんので、高い耐久性もポイントでした。あと、軽量で、デザインが直線的で、バッテリーが長く持つことも、ロボットに乗せる点で好都合でしたね。それと、各種ポートを多数、搭載していたこともあります。より多くの機器と接続することで、ロボットの性能をいろいろと高められますから。


――実際に使用してみた感想は?

京都大学 機械研究会の皆さん

松本さん:期待通り! の一言です。計算能力には余裕が十分にあり、ソフトウェア面での伸びしろはまだまだあります。万が一に備えてもう1台借りていたのですが結局出番はなく、耐久性も十分でした。

――メンバーにThinkPadファンがいらっしゃるそうですね。

松本さん:私です。以前から愛用しており、ThinkPad X1Carbonを借り受けた後に同じマシンを自分でも買ってしまいました。今回、レノボからの申し出を聞いた時には「さすが」と。のみならず、丁寧な対応にも大変感謝しています。


レノボは、機械研究会がロボコンで挑んだ「自立走行」など、未来につながる高度なテクノロジーと、従来型の情報テクノロジーが結びつくことで、将来的な進化へと移行する「Intelligent Transformation」が生まれると考えています。そのために、年齢、立場、コミュニティを問わず、さまざまな人材がテクノロジーにアクセスし、イノベーションに寄与できるような環境を推進し続けています。これからもレノボは、ビジネスだけでなく、草の根となる学術的な取り組みにおいても、必要とされる求めに応え、全力でサポートしていきます。

メカトロニクス研究室は、大手メーカーを中心に多くのロボット技術者を輩出し、その中には過去、機械研究会に所属し、さまざまなシーンの第一線で活躍しているOBが数多くいます。

京都大学
工学研究科 教授
松野 文俊氏

2020年の大会に向け、今年以上の技術レベルを目指すことが開発の目標になります。ThinkPad X1 Carbonでロボット制御のノウハウを蓄積していきます。

京都大学
工学部 物理工学科
森田 瞭平氏

より高性能なPCによるデータ処理性能の向上が不可欠でしたが、レノボのThinkPad X1 Carbonにより、十分以上の性能を確保することができました。

京都大学
工学部 電気電子工学科
松岡 航太郎氏

実際に、ThinkPad X1 Carbonの処理能力にはまだ十分に余裕がありますから。これほど高性能なPCを提供してくれたレノボには大変感謝しています。

京都大学
工学部 情報学科
松本 直樹氏

レノボのThinkPad X1 Carbonに切り替えることで、この問題も一掃され、5~10cmしかスペースに余裕がない環境下での、よりシビアなコース取りが可能となりました。

京都大学
工学部 情報学科
竹澤 祐貴氏

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