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導入事例

Supership株式会社

データ処理性能を大幅に向上!Supershipの成長を支えるLenovoの第2世代EPYC搭載サーバー

導入について

データ処理性能を大幅に向上! Supershipの成長を支えるLenovoの第2世代EPYC搭載サーバー

マーケティングテクノロジーとデータテクノロジーの2軸で事業を展開するSupership株式会社。アドテク(アドテクノロジー)領域では、サーバー、ネットワーク、ストレージなど合わせ約3,000台の機器を管理し、OpenStackとKubernetesを用いたプライベート クラウド上のコンテナ環境として構成されている。そんな同社がさらなるビジネス拡大に向けて採用したのが第2世代AMD EPYCプロセッサーを搭載したLenovoサーバーだ。サーバー集約率の向上や運用管理業務の効率化で成果を挙げている。

「アドテク」と「データサイエンス」の2軸で事業を展開するテクノロジーベンチャー

「ミライリアルの幸せを、デジタルの力で創る」をパーパスとして掲げ、マーケティングテクノロジーサービスとデータテクノロジーサービスという2軸で事業を展開するSupership。国内発のテクノロジーベンチャーとしてさまざまな企業を統合しながら事業を拡大し、現在はアドプラットフォームの「ScaleOut」「Ad Generation」、DMPの「Fortuna」、ハイブリッドデータマネジメントシステム「Datapia」などを自社サービスとして提供する。

「アドテク」や「データサイエンス」といった事業の特性から、同社のサービスには高いトランザクション処理と低レイテンシー、高信頼性が常に求められてきた。そこで同社は、首都圏を中心に複数のデータセンターを設置し、ITインフラ基盤を自社運用することで厳しいビジネス要件に応えてきた。

Supership株式会社 アドプラットフォーム事業領域 アドテクノロジーセンター 和田 亮氏は、同社のインフラ基盤の特徴について、次のように説明する。

「大量のリクエストをいかに素早くさばくかに注力してシステムが作られています。アドテク領域では、サーバー、ネットワーク、ストレージなど合わせて約3,000台の機器が稼働し、ベアメタルサーバとOpenStack 上のVM 、Kubernetes 上のコンテナを並行してて運用管理しています。インフラを構成する際のポイントは、いかにサーバーを集約し、データセンター費用、運用負荷を下げていくかにあります。そのための基準としてコストパフォーマンスと運用性を重視して機器を選定しています」(和田氏)

Supershipでは老朽化したサーバーのリプレースを機に、さらなるコストパフォーマンスと安定稼働を追求することを目指した。そこで導入したのが第2世代AMD EPYCプロセッサー(以下、第2世代EPYC)を搭載したLenovoサーバーだった。

2倍の数値を叩き出した第2世代EPYC搭載Lenovoサーバーを採用

第2世代EPYCは、製造プロセスを7ナノメートル(nm)に微細化したうえで、CPUダイとI/Oダイを混在させる新しいアーキテクチャを採用したプロセッサーだ。コア数は第1世代の2倍となる最大64コア128スレッドに強化され、I/Oやメモリのバス性能を大きく向上させた。また、消費電力も低く、専用チップを用いて信頼性やセキュリティを高める機能も搭載する。

Supershipでは、この第2世代EPYCが発表された2019年8月から、自社データセンターへの採用を具体的に検討し始めた。和田氏はその経緯をこう説明する。

「仮想環境に適したプロセッサーである点に興味を持ちました。コア数が多く消費電力が少ないため、仮想化によって高集約な環境を構築し、コストの大幅な圧縮が期待できます。AMDの発表時には、前世代のプロセッサーと比較して2倍のコア数に対し消費電力があまり変わらないと説明されていました。その後、自社でいくつかのHWベンダーのAMD EPYC搭載サーバーを検証し、コストパフォーマンスが圧倒的に優れていたLenovo ThinkSystem SR635サーバーを採用することを決めました」(和田氏)

Supershipでは、サーバーをはじめとするITインフラを導入する際にさまざまな観点から徹底的な検証を行い、その時点で総合スコアがトップとなった製品を採用するというアプローチをとっている。同社同部 小牧 嵩征氏は、ThinkSystem SR635の評価ポイントについて、こう説明する。

「サーバーを選定する場合、CPUクロック数や搭載Disk、メモリ量といった機能要件だけでなく、それを実現するためのコストや消費電力、実環境での運用のしやすさ、サポートの手厚さなどを検証します。そのなかでLenovoのサーバーは、要件を満たし、かつコストパフォーマンスに優れていました。また、Lenovoは信頼性が高く故障率が低いことで知られていることや、管理ソフトウェアのXClarityの使い勝手の良さから、サーバー運用にまつわるトータルコストを大幅に下げられる点を評価しました」(小牧氏)

仮想サーバー500台を16台のホストに集約、3倍以上の集約率を実現

サーバー導入は2020年3月からスタート。まずアドテク領域のサービスを開発する開発・テスト環境に導入し、約50台の物理コンピュートホスト上で動作していた約500台の仮想サーバーをThinkSystem SR635×16台へと移行した。導入効果について、和田氏はこう説明する。

「リプレース以前の他社プロセッサーは古いモデルということもあり、サーバー50台にオーバーコミット約1,500コアを割り当てるかたちで運用していました。リプレース後はサーバーが16台に減り、コア数は約2,300個に増えました。仮想サーバーの集約率は3倍に向上することで設置スペースも大幅に削減でき、割り当てられるコア数は3割増加しています。弊社の開発環境では、メモリやストレージよりもCPU性能での限界が顕著でした。最新CPUへ移行したことでシステム全体のパフォーマンスも向上しました」(和田氏)

Lenovo ThinkSystemの高い性能がそのまま高い集約率とシステムの性能向上につながったかたちだ。また、サーバーの低消費電力化が進んだことで、データセンターの省スペース化と運用コストの削減にも大きく寄与した。

サーバー構築の面からは、納品の速さと故障率の低さについて効果を確認している。小牧氏はこう話す。

「驚いたことに、コロナ禍で物流が混乱する中で発注してから約2週間で導入することができました。一般的なサーバー導入が1カ月以上かかることが多いなか、これは圧倒的なスピード感です。特にスケールアウトさせながらパフォーマンスを高めていく弊社のようなシステムでは、このスピード感は強力な武器になります。納品が速くても初期不良や故障が多い場合は、スピーディーにシステムを拡張していくことが難しくなります。その点でLenovoのサーバーはハードウェアとしての信頼性が高く、安心して計画を立てることができました」(小牧氏)


Hadoopを中心としたストレージ領域でのEPYC採用も視野に

運用管理の面では、Lenovo XClarityが提供するハードウェア障害監視と自動通報機能に魅力を感じている。万一障害が発生した場合、自動でアラートが上がりLenovoに報告されるため、スピーディーな障害対応が可能になる。

「運用効率を高めるうえで自動通報機能は大きく役立ちます。こうした機能は他社でも提供されていますが、XClarityはブラウザベースのインターフェースを備え、ハードウェア管理のさまざまなツールを使って統合的に管理できます。分散したデータセンターを一元的に管理し、今後のサーバー機器を増強する場合も力になってくれると思います」(小牧氏)

アドテク領域の開発・テスト環境で効果を確認できたことから、今後はほかのシステムへの展開やサービスの本番環境への適用を進めていく予定だ。

「2020年度の取り組みとして進めているのは、Hadoopクラスタ環境への適用や仮想環境のストレージ領域への適用です。EPYCの特徴であるコア数の多さと消費電力の低さは、こうしたストレージやデータストアの領域でも効いてくると考えています。これらの領域についてもEPYCを搭載した製品を検討しています」(和田氏)

マス媒体からインターネット媒体への広告費のシフト、5Gの展開と動画コンテンツの増加にともなうリクエスト数の増加、マーケティングにおけるcookieの利用制限と新たなターゲティング手法の開発など、Supershipをとりまくビジネス環境は大きく変わりつつある。そうした環境のなかでこそ、第2世代EPYCを搭載したLenovo ThinkSystemサーバーの価値がビジネスに貢献できると、和田氏は指摘する。

「Supershipは首都圏にサーバーを設置し、ハイトラフィックを低レイテンシーで処理するサービスを提供しています。仮想環境やコンテナを活用してアプリケーションを横に並べて性能を担保するケースは増えていきます。今後も継続してハードウェアの増強と集約率向上に努めていく予定です」(和田氏)

Lenovo ThinkSystemサーバー製品群がSupershipのさらなるビジネスの成長を、支えていく。


Supership株式会社
アドプラットフォーム事業領域 アドテクノロジーセンター
和田 亮氏

Supership株式会社
アドプラットフォーム事業領域 アドテクノロジーセンター
小牧 嵩征氏

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