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ThinkStation完全検証

CIM実践編“SSDはマストアイテムか?” エイチエンジニアリングの取り組み
エイチエンジニアリング代表取締役社長の星野和実氏

エイチエンジニアリング代表取締役社長の星野和実氏

CIMによる設計を手がけている株式会社エイチエンジニアリング代表取締役社長の星野和実氏。いち早くこの分野の可能性に気づき、実務として多くの業務を手がけているCIMのエキスパートのひとりである。今回は業務にThinkStation P300を導入したばかりの星野和実氏に同社のCIMへの取り組みとCIMに適したコンピュータについてお話を伺った。

CIMとはBIMの土木版

建築の世界では3Dが進み、BIMという言葉も聞き慣れたものとなっているが、土木の世界でも同様の動きは加速している。こちらはCIM(Construction Information Modeling)と呼ばれ、地形とそこに建てる橋梁などの構造物との関係を3Dで設計しようというものだ。
実際の設計にはツールとしてAutodesk InfraWorksやAutoCAD Civil 3Dなどが使われる。BIMでの設計同様、3Dで設計していくことで平面図や断面図では気付きにくい問題も発見できることもメリットの一つ。構造物と設置場所の設計だけでなく、橋梁の架替であれば迂回道路の設計や、資材ヤードの準備なども含めた設計ができる。さらに時間軸を含めた設計も可能となる。
このように3Dで設計するために設計が進むと同時に立体的な完成映像を見せることがやりやすくなる。プレゼン用のイメージ画像や動画も設計データから作成するということも可能だ。さらに施工が進む際の時間軸まで取り入れることが可能になるため、工事の進行もわかりやすくなる。

エイチエンジニアリングの星野氏が作成した埼玉県所沢市の3Dデータを動画にしたもの ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング

エイチエンジニアリングの星野氏が作成した埼玉県所沢市の3Dデータを動画にしたもの

©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング

土木設計となるとクライアントにプレゼンするだけでなく、大規模な土木工事となると周辺住民への説明会などにも資料として必要になることも多い。そこに設計図面から作成した完成イメージを3Dで見せることで、説明会の現場において理解を深めるために大きな力を発揮する。
逆に最近ではプレゼンや説明用資料としてデータの作成を開始し、そのまま設計に移行するというケースも多くなっているという。
また、3Dで設計するため、データ作成の手間はかかるものの、土木には欠かせない建設残土の量も正確に計算できる。残土を計算するには、通常設計に用いられるサーフェスデータをソリッドデータに変換する必要があり計算処理は膨大なものとなるが、建設残土の量をゼロに近づける設計ということも可能となっている。

元の3Dデータの用意に手間と時間がかかる

CIMを使えば、計算処理に必要な高いパフォーマンスのコンピュータがあれば簡単に設計が進むとも思われがちだがそうではない。実際は3Dデータの成型に時間がかかるため、コンピューターに計算を任せておけば済んでしまうとはいかないのがCIMだ。
エイチエンジニアリングの星野氏によれば、3Dの地形データの作成が最も時間がかかり手間がかかるという。地形データは国土地理院のデータがあり、それに衛星画像を重ねあわせれば一見、できあがりのように見えるが、データがない部分もあり、細かいデータの成型作業が多数発生してしまう。

  • ベースとなる地形データ

    ベースとなる地形データ

  • 地形データに衛星画像データを貼り付けるが、建物は平面のままとなる ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング拡大

    地形データに衛星画像データを貼り付けるが、建物は平面のままとなる

    ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング

  • この縮尺ではわかりにくいが建物データが入った後のデータとなり、建物のところに影ができている ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング 拡大

    この縮尺ではわかりにくいが建物データが入った後のデータとなり、建物のところに影ができている

    ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング

  • 建物の高さはひとつひとつ入力していく ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング

    建物の高さはひとつひとつ入力していく

    ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング

  • 埼玉県所沢市の中心部の3Dデータ。建物の高さが入っている ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング拡大

    埼玉県所沢市の中心部の3Dデータ。建物の高さが入っている

    ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング

  • 太陽のデータも連動でき、夕方の日照も再現できる。所沢市中心部から狭山湖方向を望んだところ ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング拡大

    太陽のデータも連動でき、夕方の日照も再現できる。所沢市中心部から狭山湖方向を望んだところ

    ©DigitalGlobe / ©日本スペースイメージング

特に山間部のデータを作成する場合には地図の等高線を見ながら高さ情報を入力していくことが必要となる。ここまですれば山や川のデータが入ってある程度の形になるものの、建物があるデータとなるとさらに手間がかかる。それは、地形図と航空写真のどちらにも建物の形はあっても高さという情報が入っていないこと。そのため、建物物件情報を参照したり、街並みの写真から少しづつ推測したりして入力していくしかないという。

  • 標高ポイントデータと等高線をもとに作成を開始

    標高ポイントデータと等高線をもとに作成を開始

  • ポイントデータとポリラインの境を調整していく

    ポイントデータとポリラインの境を調整していく

  • tinサーフェスという三角形の面を作成

    tinサーフェスという三角形の面を作成

  • さらにデータを詳細なものにしていく。終わりのない気の遠くなるような作業

    さらにデータを詳細なものにしていく。終わりのない気の遠くなるような作業

そして、地形の3Dデータを作っていく作業は終わりのない作業である。時間や手間をかければ、その分だけ精度が高まっていくが、納期やコストという制約があり、それの条件によってどこまでデータを充実させるかが決まっていくものとなる。

衛星画像は専門会社が供給している

日本スペースイメージング株式会社の池田林房(いけだしげふさ)氏

日本スペースイメージング株式会社の池田林房(いけだしげふさ)氏

また、今回はエイチエンジニアリングに衛星画像データを供給している日本スペースイメージング株式会社(以下JSI)技術本部 画像配信部の池田林房氏にもお話を伺った。JSIはクライアント企業の要望に応じて日本にとどまらず世界中の衛星画像を提供する体制をとっている。
JSIでは、各種衛星画像を新規撮影によって提供するだけでなく、過去15年間撮影されてきたアーカイブ画像をお客様のニーズに合わせて検索し提供する。また、新旧画像間の比較分析や、画像処理による高さデータの提供も可能であり、土木や建築といったインフラ系だけでなくあらゆる産業へ活用が広がっている。

SSD搭載は絶対条件、コストと性能のバランスのとれたコンピュータが必要

3Dのデータ作成の作業は職人技と言ってよいだろう。それをサポートするコンピュータも演算のパフォーマンスというよりも、気持ちよくサクサク動くことが何よりも重要になってくる。そして、安定して長時間利用できることも必要条件となる。
星野氏によれば、使用するAutodesk InfraWorksは動作中に多くのファイルを生成しアクセスするため、ディスクへの書き込み速度がそのまま作業時間の長短に直結する。データの書き込みに待ち時間があれば、そのまま作業時間の増大につながってしまうという理由からSSD搭載のコンピュータは絶対条件だとしている。
また、一方で膨大な計算処理を行う作業もある。例えばAutodesk InfraWorksはマルチコアへの対応が進み全てのコアをまんべんなく使った処理が得意でCPUのコア数増加によるパフォーマンスアップも大きい。とはいえ、一部でコア数よりもクロックの早さがそのままパフォーマンスに直結するソフトウェアもある。要はコア数が多く、クロックも早いという欲張りながらもバランスのとれたCPUの搭載が求められるということになる。
そして、3Dのデータ作成作業と計算処理を並行して行うためには、複数のコンピュータを並べ、交互に作業をする必要になってくる。そうなると次に大事なのは導入コスト。エントリーグレードでも長時間に渡って静かに安定して動作することは大前提とし、利用するソフトウェアや業務の性格から、動作クロックの高いCPUを搭載していながら適度な価格のコンピュータが求められている。
さらに付け加えると、コンピュータ選びの条件となるSSDの搭載だが、SSDの進化は現在進行形。アクセス速度はもちろんのこと、耐久性、容量、価格は常に変化している。必要に応じてSSDの交換や増設がやりやすければなお、使いやすいコンピュータと言えるのだという。

ノート型も今後必要となってくる

一方で、今後はノート型のワークステーションの必要性も増してきている。現在もクライアントに出向いて打ち合わせやプレゼンする機会が増加しているが、その場で3Dで表現するためには、可搬型のコンピュータが必要となってくる。

データから動画を作成してしまうという方法もあるが、それでは動画で表現されていない細部を確認したいリクエストがあった場合には対応できない。やはり打ち合わせの場にも設計に耐えるワークステーションクラスのグラフィックスを搭載したノートPC、レノボで言えばThinkPad W540のようなものが必要となるという。

CIMでのおすすめはThinkStation P300

インテル® Xeon® プロセッサー E3-1200 v3ファミリー ThinkStation P300

以上のように星野氏の考えるCIMに最適にコンピュータとなると、レノボではThinkStation P300が希望に合致している。導入しやすい価格に加え、最新のインテル® Xeon® プロセッサーを搭載可能。SSD搭載の選択もできるほか、大容量データの保存のために3.5インチHDDの内蔵も可能となっている。エントリークラスのワークステーションとなっているため、低コストで導入可能だ。
また、SSD搭載モデルが選べるほか、将来的に増設が必要となったときにツールレスで内部にアクセスしディスクドライブの交換や増設が可能。タワー型ボディを選べば内部にストレージを複数内蔵することは簡単だが、レノボのThinkStation P300は省スペース化のために小型のSFFボディを選んだとしても、内部に2台のストレージが内蔵可能となっている。そのためSSDとHDDの組み合わせやSSDを2台という構成も本体に内蔵できる。大容量化が進んでいるSSDをフル活用したい方に、ぜひ検討していただきたいスペックとなっている。

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【ThinkStation完全検証】CIM実践編 “SSDはマストアイテムか?” エイチエンジニアリングの取り組み(1.35MB)
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株式会社エイチエンジニアリング株式会社エイチエンジニアリング

〒160-0023 東京都新宿区西新宿7丁目19-7 サンローゼ新宿202

【主な業務】
鉄道構造物の設計・製図
道路構造物の設計・製図
その他土木構造物の設計・製図
土木構造物の3Dモデル作成
土木構造物のCIMモデル作成

URL:http://kazumi.acad.me/html/

日本スペースイメージング株式会社日本スペースイメージング株式会社

〒104-0028 東京都中央区八重洲2-8-1 日東紡ビル8階

日本スペースイメージングは、高度な科学技術の集積である地球観測衛星を、利用者のニーズに合わせて最適運用し(撮影サービス)、画像作成・付加価値処理(衛星画像製品)、情報抽出・配信(地理空間情報サービス)しています。これらの製品・サービスを組み合わせることで、費用対効果の高い、より身近な情報ソースとして地球観測衛星がますます普及するよう、皆様のご利用のお手伝いをいたします。

URL:http://www.spaceimaging.co.jp/

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